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元祖平壌冷麺屋note(83)

電車の中で、Tverで本日はダイアンなりを観ていたら、向かいの乗客が手を振っていて、元教え子の父親Rさんだった。

Rさんの属する親父バンドで一緒に、作詞家として加わったこともあり、また、Rさんの依頼で、とある会の司会者を頼まれたこともあった。

何よりも娘さんと、息子さんが、それぞれ大学と高校の先生をしていて、学生当時のことを話してくださるのが、こそばゆくもあるけど、一時的でも関われたことに対して光栄に思えた。

息子さんが卒業する時にプレゼントした本の話を、20年経っても覚えていることに驚く。今は何を読んでいるのですか、と訊かれ『プリズン・ブック・クラブ』を紹介し、お返しに韓国小説の『商道(サンド)』を教えてくださった。

昨日は、教員最後の年に担任をした子が、経営学部の実習生として冷麺屋に来てくれて、銀行員であるJ君の担当者に「彼のことビシバシ指導お願いします」と、レジを打ちながらお願いした。

自分は、彼/彼女らにとって一時の(未熟な)師匠に過ぎなかったけど、本の楽しさを伝えることができたなら、永遠の師匠に出会えたことになる。

数年前に、Rさんジュニアと同い年の教え子が、冷麺屋に食べに来て、小さな報告をしてくれた。

「先生が卒業する時にくれたカモメのジョナサン、今更ながら読んでみたけど、面白かったです」

ジョナサン・リヴィングストンも良い仕事をしたなあ。ところで、ジョナサンが放浪の先に出会った師匠の名前は「張(チャン)」だったっけ。

最も高く飛ぶカモメが、最も遠くを見通せるのだ。

リチャード・バック「かもめのジョナサン」




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