見出し画像

元祖平壌冷麺屋note(22)

続けるコツは、やめないこと。

日記をずっと書いている。例えば20年前の今日は、こんな感じ。

2002年7月28日(日)
ケンブリッジ駅でトラを待つ。ミンテクのヤボ(彼女)と遭遇。トラとロンドンを観光。ロンドンブリッジで写真を撮り、地下鉄でカムデンへ向かう。車内でアホっぽい女の人に“Do you like Oasis?”と訊かれる。カムデンでは黒人に大麻を売りつけられそうになった。ピカデリーのジャパンセンターで日本小説(阿部和重「ABC戦争」)を購入。ATMキャッシングが出来なかったため、手持ちは50ペンスのみ。トラと別れ、地獄行き直通特急へ乗り込む。三島由紀夫「潮騒」読了。

20年後は、こんな感じ。

2022年7月28日(木)
娘と自転車でいつものドニエ へ向かうが、臨時休業だったので引き返す。シネマライブラリに掲載予定のMCU記事を納品。朝は、はかどる。韓国料理教室へ向かう妻と娘を見送る途中、工事現場となりそうな道で、アホっぽい男に「普通に考えれば分かるやろ」と悪態をつかれる。仕切りがなかったので、通れるかどうかを訊ねただけなのに。「普通に考えれば」仕切りなしで工事をしていることが、おかしいし、「普通に考えて」分からなかったから、聞いたのに。子連れでなければ喧嘩になっていたが、笑顔でスルーした。冷麺屋でも忙しければ忙しいほど、笑顔を意識する。優雅に湖を泳いでいるように見える水鳥は、水面下では必死に足をバタバタ動かしているのだ。

20年後は、どんな感じだろう。娘はすでに社会人デビューしていて、還暦を迎えた頑固オヤジは、娘から紹介されることになった未来のお婿さん候補に「む、娘はやらん!」と話しているのだろうか。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?