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社内システムを作る難しさ

皆様こんにちは!
今、もっともDXとサーキュラーエコノミーに熱い男、健一です!
私は産業廃棄物やリサイクルを中心とした事業会社出身で、この産業にDXをもたらすべく、廃棄物業界向けの配車システム「JOMYAKU」を手がける会社にジョインしました。

静脈企業の方々とお話ししていると、社内システムに関するお悩みを聞くことが多々あります。
社内からの要望を吸い上げて作ったのにも関わらず、システムが全然使われない、使ってもらえない機能がたくさんある、社内から使いにくいなど評判が悪い等々。
なぜ、こういった現象が起きてしまうのでしょうか。
何かしらのシステムを作ることは、どこの会社でもできると思います。
システムを作っている弊社だからこその見解を書いていきたいと思います。

なぜ使われない・使いにくいシステムになってしまうのか

この答えとしては、「目的」が定まっていないことが非常に多いと思います。前提として、社内システムを作る目的は2つに大別されます。

  1. 「売上に貢献」につながるもの

  2. 「コスト削減」≒効率化につながるもの

上記の1、2はリンクして考えられることが多くあります。
業務効率化を実現することにより、余力が生まれ売上貢献ができるようになるといったロジックは間違っていないのですが、「業務効率化をする」という目的をいかに達成するかを徹底的に絞った上で設計する必要があります。

もう一つは「ニーズの深掘りが浅い」ということがあげられます。
ここが一番難しい部分でもあります。
現場の声に答えたつもりが、本当の意味で課題が解決されていないのはよくあるケースです。
下記がわかりやす事例です。

web-tan ユーザーの言う「欲しい」はウソなのか? UXデザイナーが教える「本当のユーザー理解」参照

ユーザーの発言は現場の発言で、欲しいものを聞くのではなく行動の目的を聞くことが重要です。
現場自身も本当に「解決すべきこと」と「欲しいもの」がわかっていないことがほとんどです。
それらを言語化することは非常に困難なことを理解した上で現場の声を聞く必要があります。
記事の文面で下記のようにも記載がされています。

ユーザー調査の代表的な方法は「ユーザーインタビュー」と「ユーザビリティテスト」の2種類ある。ユーザーインタビューでは、プロダクト作りに役立つ情報を得られないといけない。ここで注意すべきことは「人は本当にほしいものを言葉にできない」ということだ。

web-tan ユーザーの言う「欲しい」はウソなのか? UXデザイナーが教える「本当のユーザー理解」参照

ニーズの深掘りが浅いがゆえにベストな設計にたどり着けず中途半端なシステムが出来上がってしまいます。
また、現場に深く精通することも重要です。現場でどのようなロジックで仕事が進んでいて、どこに負があるのか自分が担当者になった気持ちでプロダクト制作に進んでいく必要があります。

欲張り過ぎてしまう。Less is moreの考え方を。

これもシステム制作で起こりがちな事項の一つです。
一つのシステムを作る際に、あれもこれもと要望が出て機能をどんどん追加してしまい、本来の目的を見失ってしまうケースです。
基本、機能がたくさんあればあるほど使いにくいシステムになることは、よく頭に入れなければなりません。
システムの世界では「Less is more(レス イズ モア)」が非常に重要な考え方です。
Less is moreとは、最小限のもので暮らすミニマルライフの精神を表す考え方で、「少ないほど豊かである」と訳せます。必要な機能を「選び抜く」ことが非常に重要です。
また、何もかも機能でカバーすることを考えるのではなく、運用でカバーすることも考え方の一つです。
今までのやり方に固執せず、運用を変えて全体のフィット感を高める作業も必要です。

「改善すること」を前提に作り上げる

システムを作って作りっぱなしになっていることも多いかと思います。最初から完璧なシステムを作ることはできません。
導入して現場からのフィードバックや効果測定を繰り返して改善することが非常に重要です。
システムを作る際は、その後の改善するリソースまで考慮する必要があります。逆に改善するリソースが割けないと判断できる場合は、自社で制作を進めるべきか再検討が必要です。
外部のリソース活用や外注するなど、冷静な判断が求められます。

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