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第3回め

10/5(土) 10:00〜11:30 @吉祥寺北コミュニティセンター
講師:森下真樹さん アシスタント:しゅんしゅん/マーシー/かつお
参加者:14名(男子:5 女子:9 名)
WS 開始前のこどもたちは広い体育館を自由に走り回ったり、⻤ごっこをしたり。 

●講師紹介
マキバンバンネコ、シュンシュン、マーシーはこどもたちに近づいたり、間を縫うように、 通り抜けたり、それぞれの言葉とダンスで自己紹介。 プロダンサーの動きを目を丸くして見つめている姿が印象的。本物に触れる機会がいかに 大切か。
●円になって小さな自己紹介
1 自分の名前を言っていく
2 好きな食べ物を言っていく
※マキさんは太鼓を「トントン」と叩きながら、リズム良く名前や好きな食べ物をシェア、 参加者ひとりひとりの声を聞くことが出来た。

皆への質問が終わり、 マキさん「今どれくらい心臓の音が聞こえる?
ドクドク...どれくらいの速さ?どうしたらも っと速くなるかな?」
こどもたち「走りまくる!ホラー映画見る!食べまくる!」 マキさん「じゃあこの体育館を早歩きしてみよう!」と空間を広げていくように、 お互いが提案をし合って進んでいくのが印象的。

●空間を歩く+太鼓、楽器の合図
・ドクドクが速くなるように速歩きスタート。1 回太鼓を叩いたら止まって「彫刻みたいに ポーズ!」これを繰り返し、ルールを追加 。マキさんは丁寧に「太鼓の回数増やしていい?」と確認をとって進める
*ルール 1 回:彫刻ポーズで止まる/2回:速歩き/3回:座る/4回:寝っ転がる 5回:壁に身体のどこかをくっつける
マキさん「チーン、この音が鳴ったら無になる。無って何だろう?」
こども「頭真っ白!」(こどものイメージと言語化能力のスピードの速さすごい!)
マキさん「次はピー(笛)、違う音鳴らしていい?」 こどもから「運動している感じ」と、音を聞いて提案があり、それを受けて マキさん「運動する感じで、一列になってみよう!」と、アイデアにアイデアを足していく。
マキさん「今度はゆっくり、宇宙の上と思って一列になるよ」 泳ぎながら、大人の上に乗っかりながら、そっと一歩を踏み出しながらそれぞれ列に集まっ てくるが、“ゆっくり”と言っても、“ゆっくりの速度”がそれぞれ全く違うのが面白い。そして集中度が一気に増して空気感が変わるのを感じる。

●筋トレ!?
・腕立て5回/腹筋5回
・体育館の端から端まで転がる ゲーム性があって、皆真剣にそれぞれのことに向き合う時間
マキさん「実はここ坂道で転がっちゃうんだよね!」と動く前にイメージを渡し、 「ゴールした人、帰りは坂道ではなく山です!エベレストです!登ってください!」と違う 遊びを提案。こどもたちは山と聞いて、走り出す子、ほふく全身をする子、小股でゆっくり 進んでいく子など、自由な発想を身体に落とし込んでいく。
殆どのこどもたちが山を登り切ったところで、まだ 2 人の男の子が小股で山を登って いたところ「あと 10 秒で頂上へ行きましょう!」と声が掛かる。2 人はペースを変えるこ となく進み続け、10 秒が経ち、さあどうなる?と思ったその時...。 マキさん「まだ登っている子たちに何て声かける?」すると先にゴールしたこどもたちが 「がんばれー!」「はやくー!」と応援の声が!誘導をせずに、各々のペースを尊重し合う ことができる WS って、実はとても貴重だと思う。

水飲み休憩

●マネをする
個性あふれる動きの真似っこ、空間も移動する、言葉も追加していく。
以下、リーダー順
1 シュンシュン → マーシー 全然違う動き・リズムのパターンを提示してくれるので、動きって無限、何でも有り!
2 こどもたち 数人が変わりばんこにリーダーとして動く。こどもたちは今までのワークで動きのパター ンを自然と掴み、悩むことなく動き続けることができる。エネルギーが有り余っていて、体育館の端から端まで大胆に使いよく走っている。走り方にも個性が出て、細かく形を見て真 似している。
3 マキバンバン  言葉遊びとダンスの要素が組み合わさる。同じ位置だけど、座ったり方向や高さを変える動 きの真似っこが多め。 マキさんのユーモア、サプライズの感覚がこどもたちをもっと自由にさせていく!

●音楽に合わせて 先程の言葉遊びに音楽を合わせてダンス、繰り返せる簡単な振付がある。 →クラップ、手を大きく振りながら移動、脇を閉める動きなど(自由ダンスも有り) 言葉は「こんにちは、ちょっと待って、カメムシ、こっち、そっち、届かない、ぐるっと回 って届かない」 すぐ覚えられる短い言葉で、一緒に口ずさみたくなる。

休憩。そしてエベレスト登山中の男の子 2 人がここで頂上へ到着! 皆が他のワークをする間もコツコツ歩幅を変えず登り続けていました。す、すごい!!!

●指揮者と奏者
片方が指揮者となり、もう片方(奏者)を動かしていくようなワーク ・デモンストレーションを見せる。 マキさんの指揮の動きに合わせて、シュンシュンが身体全体で反応していく デモを見たこどもは「お友達と 2 人でやっていい?」と提案、それを受けて 2 人組で実践!。途中で指揮者交代
・全体を 2 つに分けて見せ合う
自然と距離を変えていく、身体だけでなく顔を指揮する、手だけではなく全身で指揮をする など、こどもたちは「手術」「格闘」をイメージしながらワークに取り組む子もいた。 どんどん自らの力で自由になって、動きが明確になっていくように見えた。

●感想シェア
マキさん「まずはエベレストを登り切った 2 人に拍手!」そして「何が面白かった?」 こどもたち「・指揮者・ヒマラヤ山脈!・エベレスト・誰かのマネするやつ・壁に身体をく っつける・楽器に合わせて動く」 など、改めて1時間半とは思えないボリューム。こどもたちは小さなことも受け取り、言葉 にすることで身体の記憶を思い出していくよう。

〜WS を終えて〜
子供たちが自分の感じたこと、やりたい事を「出したい!」「出していいんだ!」と感じ る空間、関係性作りが印象的。「〜をしていい?」とマキさんからの確認も多く、子供た ちは安心して自分の感じたこと、やりたい事を積極的に言葉にして、一緒に WS を作ってい るように感じた。
また、WS は子供たちの当日の様子を見ながら進めるため必ずしも構成通りに進むとは限らないが、即興的に内容 を作る、変えるために沢山引き出しを用意しておくことは大切。レッスンや授業と違い、寄り道の ような遊びの連続性が WS の面白い、良い点。 また同じ空間にいながらも別の事に集中している子供たちも勿論いる。そんな時、全体の WS の進行の為に彼らの動きを中断させるのではなく、彼らの今やりたい事を見守ることが できるのも良かった。(今回は大人の人数が多かったこと、学校での WS では無かったこと、 成果発表など目的が無いからこそ、それが出来たのかな...?と言う話も出ました)

写真 松本知珠・ 高嶋柚衣  文 高嶋柚衣

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