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偏差値45未満の都内私立工学部生には東京都庁への挑戦がオススメ

各大学が春休みに突入します。
3月から大学の新4年生は就活が解禁され本格化します。

さて、理高文低の時代ともあり、理系人材の採用および確保には企業側も躍起です。
特に上場企業が犇く東京都内には優秀な理系学部を持つ大学が数多くあり、まさに売り手市場と言えます。

その一方で、都内の理系といえどお世辞にも引く手数多とは言えない大学も存在します。
主観としては日大・東洋・四工大未満の私立理系がこれに該当します。

具体的には偏差値45未満の工学部を持つ私立大学で国士舘、創価、拓殖、東京工科、明星(多摩地域ばかり…)あたりです。

率直に申し上げると、入試難易度は低く、民間就職実績についても芳しいとは決して言えません。
もちろん工学部であれば教育内容の専門性は高いのでしょうが、都内には国公立・私立問わず上中位層がかなり多く、比較されてしまうとどうしても負けてしまう印象を受けます。

そこで、地方行政や大学受験に関わってきた立場から、このレベルの私大工学部生には東京都庁を目指すのが吉なのではないかというのが今回の主題になります。

オススメの理由

東京都庁は定義上の地方公務員としてはトップオブトップ、国よりも財政力を持つとも言われており、都内に今後も住むことを考えるとかなりのステータスはあります。

絶対に倒産しない、年功序列で給料は増え続ける(昇任試験はありますが…)、ノルマがない、有給が取りやすい、福利厚生の充実、ローン審査に通りやすいなどありきたりなメリットも勿論ありますが、オススメの理由はやはり入口事情にあります。

試験の難度が高いわけではなく、工学部出身が狙うであろう機械系・電気系(いわゆる機電系)においては例年倍率が2.0未満と競争率が低いこと、そして、民間企業のような学歴フィルターが無いことが挙げられます。

教養試験は行政職とは別に用意されており、数学・理科の出題が多く、専門試験は大学1年生レベルの問題です。
参考書を1冊買ってやりこんだ上で、過去問を解けばOKです。
また、小論文は演習が必要ですが、難度の高いお題ではありません。


面接についても「なぜ都庁なのか?」という頻出の質問がされた場合、東京以外の受験者よりも大学を東京で過ごしたことで幾分かは答えられやすいアドバンテージは生まれます。

さらに、学歴フィルターが無いことで点数さえ取れれば、偏差値45未満の私立工学部生であろうと都庁の合格を掴めるチャンスが大いにあると感じています。

都内はそれこそ最初に述べたように、東京工業大学や東京理科大学などの理系最強クラスがひしめき合っており、有名企業400社はよほどの学生でない限り偏差値45未満の大学からは勝ちとることができません(事実卒業生の5%未満)。

しかし、大都市への一極集中化からも東京都自体はこれからも発展していくことは間違いなく、都庁に所属することは道府県庁や市町村役場に比して境遇がかなり異なります。

行政の仕事はブルシットジョブが多く批判に晒されることもしばしば(個人的にも嫌というほど体感しました…)ですが、機電系はインフラを支えるエッセンシャルワーカーとして重宝されますので気にすることはありません。

ささやかなアドバイス

都庁の機電系を受験する方に老婆心ながらアドバイスを1つ伝授いたします。

都庁を受験する前に東京都江東区新砂にある東京都計量検定所を訪ねてみてください。
知らない方が圧倒的に多数かと思われます。

計量行政というニッチな仕事をしている都庁管轄の出先機関で、ここに配属される機電系の方は漏れなく計量士という理系国家資格を獲ることになります。

東京都の度量衡を支える重要な役割を担っている機関ですので、アポを取り施設内部を見学してください。
加えて、職員の方とお話をし、どんな仕事をしているのか具体的に聞いてみましょう。
アイスブレイクが済んだら、職員の方の採用試験エピソードを引っ張り出してみるのもアリです。

面接のネタ・採用試験への糸口が掴めるかもしれません。

さいごに

つまるところ、公務員試験も大学受験と同様にテクニカルに攻略することが可能であり、学歴フィルターが無く試験の公平性が高いからこそ低偏差値帯の大学生にはかなりオススメしています。

毎年4月末頃に1類B採用試験の1次試験が実施されています。
2〜4月を教養試験と小論文対策に費やせばまだ間に合う可能性はあります。
「公務員は就活の選択肢に無い」という方も現在は29歳まで受験できるので民間経由からの転職時にご一考ください。

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