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【鉄棒運動】逆上がりについて

はじめに


今回は、逆上がりについてまとめました。といってもTwitterでいったことをまとめただけです。これまで雑多に色々な技や種目について述べてきましたが、とりあえずわかりやすくなるように、種目や技ごとにまとめようと思います。とりあえず〈逆上がり〉からです。

逆上がりに必要な技能と練習段階

技術的な要素になります。指導する前には押さえておきたいです。

①肩角度減少

肩角度を狭めることです。脇が開いたり、鉄棒とお腹が遠いのはこのパターンです。鉄棒の握り方は逆手でもいいですし順手でもいいと思いますが、個人的には後方支持回転等の技を考慮して、とりあえず順手で教えています。

②後方への回転

逆上がりで難しのは、後方回転と肩角度減少が一緒に行われることです。後方回転が行わなければ、鉄棒上で支持することはできません。

③予備知識

指導の際によく言われる「おへそを見る」や「足を振り上げる」は、「肩角度減少」と「後方回転」を促したいがための個人的なコツやアドバイスになります。学習者全てに当てはまりません。その学習者に合わせた言い方でアプローチする必要があります。

④逆上がりのための予備運動

急に逆上がりをやれといってもできません。逆上がりを行う前に、肩角度の減少と後方回転、手首の返しなどを中心に構成した予備運動で学習者の能力を確認してみましょう。

「前回りおりからダンゴムシ」肩角度の減少をメインにした予備運動です。これができれば逆上がりができる準備段階に十分達しています。もちろん、この課題ができなくても逆上がりはできます。

斜め懸垂です。鉄棒の慣れの運動です。いろんなパターンで学習者の「できる」を増やしてください。

⑤段階練習

逆上がりの段階練習の一つの例です。踏み切り足を決めること、一回で踏み切ると、逆上がりの感じに近づきます。もちろん補助を使うパターンであったり、他にもありますので随時追記していきます。

おわりに

逆上がりは非常に複雑な構造を有している技です。学習者は、それぞれ全く異なる経験や技能を有しているので、一筋縄ではいかないこともあります。ある研究によると、逆上がりができない学習者が一定時間練習してできるようになるのは30%程度だそうです1)。もちろん学年や練習方法、指導人数、時間などにもよると思いますが,指導する側は、学習者の運動感覚に寄り添って、粘り強く教えてあげたいものです。引用文献なども今後はまとめてあげていきたいと思います(追記していくかも)。紹介した教材を用いる場合には、学習者の実態に合わせて慎重に行ってくれることを期待しています。

(2022.8.16追記)

参考文献
1)小川拓(2017)小学校教育課程における逆上がりの指導法実践研究ー逆上がりの指導意義と指導法の確立ー.共栄大学研究論集,15号,pp.193-219


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