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小説 迷宮の世界へ

ここはどこだ。
目覚めてみると森の中に居た。
昨夜は確かに自宅にいたはずだ。
思い出せない。いつどうやってここに来たんだ。そうだ、夢かもしれない。顔を捻るもしっかりと痛い。やっぱり現実か。早く帰らなければ仕事に行けない。いや命の危険か。誰か居ないかな。

歩いても人一人いない。森から出られなかったら今日もここで過ごす事になるのか。食事は?考えたら腹が減ってきた。何か食べ物を探すのが先だ。

ポトン ポトン
おっ水の音がするぞ。行ってみよう。
岩肌から水が落ちてきている。とりあえず飲むか。透き通っているしそのままでも大丈夫だろう。ゴクゴク。うん美味しい。胃に染み渡る。水筒があればな。これから先水場があるかわからない。飲み溜めて行くか。

ふー水でお腹も膨れるもんだな。気が遠くなるが、先へ進もう。

あ!あっちに赤い実がなっている木がある。うわぁいっぱいなっている。これはさくらんぼのように見えるが食べてみるか。元気が出る甘さだ。これなら摘める。ポケットに入るだけ詰め込んだ。

それにしてもどうやってここに。



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