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スプーンさん①

スプーンさんから、明日時間できそうなんだけど、よかったら。って前日の誘い。急すぎ。
でも嬉しい。
本当はNさんと会う約束をしていたが、ほぼ同じタイミングで「事故った、明日リスケしたい」とLINEがきてて、私は誠意のない、やりたい時しか連絡してこない男、Nさんをついにブロックした。

スプーンさんと会うのは6回目。

初めてマッチしたのは5月くらい、
初めて会ったのは7月。そこから約2ヶ月が経とうとしていた。

彼はカフェで働く傍ら俳優業もしている、
低い声、整った顔。少年みたいな人。

彼はTSUTAYAの閉店セールでほくほくになっていた。たくさん買ったものを見せてもらう。
もう行き慣れた彼のうち。

私が先週あげたプレゼントは何事もなかったように彼の部屋の日常に溶け込んでいた。

濃厚なディープキスをしてやはりセックスから始まる。バックでついて欲しかったけど、ずっと正常位や騎乗位で果てた。

途中おっぱいを揉まれながら、
初めて会った時どう思ったか、を聞かれた。

私はその日、7月7日、直前まで予定が押してて、緊張してる暇もなかった。
そして初対面の私の話(失恋した話)をうん、うん、と目を見て真剣に聞いてくれたこの人なら信頼できると思った、と伝えた。
スプーンさんは満足そうだった。

2回戦は途中で彼のが元気なくなってしまい、セックスは終わり。お昼を食べに行く事になった。

どれがいいかなとスプーンさんの着るシャツを選び、髪をワックスでセットする。
人に髪をセットしたり、してもらうのはお互い初めて。iPhoneが選曲したブリリアントグリーンが流れてくる。今の心境にぴったりじゃん、とスプーンさんが言う。

スプーンさんちからそう遠くないという、
彼も行った事ないというお蕎麦屋。
いっぱいサイン色紙が飾ってある。スプーンさんは夏らしいざる蕎麦、私はお蕎麦屋さんのカレーそばにし、途中で交換したりした。
私は人とご飯食べること緊張するんだけど、彼とは段々と平気になってきた。スプーンさんはその後フットサルに行くと言うので高田馬場まで一緒に行く。
電車の途中でガムをもらう。

無事家ついたらLINEして、すぐ返せないかもだけど、と別れる。

私は帰りの電車の中でブリリアントグリーンを聴き、歌詞を読んだ。

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