統合軍司令?

前回に続いて、またあまり話題にならなそうなニュースの感想と意見をば。

色々と見慣れない単語がバンバン出てくるこのニュース。簡単に言うと、

「今後何かと協力する必要がありそうだから、そのための窓口部門を作りました」

程度のニュースだと読みました。

例えば他の会社と一緒に仕事するとなったら、責任者と担当チームを作りますよね?
それと同じです。

なので、
「日本がアメリカの戦争に巻き込まれるんじゃないか!?」
とか、
「日本がアメリカの下につくのか!?」
みたいな心配は無用でしょう。

共同プロジェクトを立ち上げたからといって、相手企業の仕事を手伝わされたり、ましてや傘下に入るなんてありえませんから。

そもそも米軍としても、協力ならまだしも自衛隊を傘下にはしたくないでしょうし。会社のSEに例えるなら、

「突然だけど、明日から海外支社の外国人と一緒に社内システム管理してくれる?彼、時差があるからすぐ連絡つかないし、違うプログラミング言語を習ってて言葉も分からないんだけど…」

どうでしょうか?

おまけにこの外国人、日本人の労働契約と全然違うので、ちょっと怪我したり残業させれば海外支社からクレームが来る始末。

こう言えば、いかに自衛隊が米軍の下に付くかという話が荒唐無稽か分かると思います。同じ国防を担う組織でも、自衛隊と米軍ではそれぐらい隔たりがあるのです。

さて、長くなりましたが本題に移りましょう。
皆さんの関心としては、「じゃあこの統合軍司令部が出来たとして、何が変わるの?」が大半だと思います。

それに対する私の答えは
「何も変わりません」
です。

当然ですが、米軍も自衛隊もこれまで一緒に働いてきましたし、そのための窓口部門もあったはずです。

なので今回のニュースは、

「これまでやってきた共同プロジェクトの規模が大きくなるかもしれないので、関連部門を一つに纏めてそれっぽい名前に変えました」

でしかなく、会社自体の経営方針どころか、これからプロジェクトをするのかも決まってません。

ただ言えることは、米軍側もかなり本気ということです。その背景にあるのは、やはり中国の存在でしょう。

あくまで私の身の回りの話になってしまいますが、米国民の関心はウクライナや中東より、断然中国に向いていました。その理由は、概ね「ウクライナや中東は遠い国の問題だけど、中国はアメリカ国内で実害出してるからね」だそうです。

話を聞くと、どうやら日本では報道されないようなニュースがアメリカだと多発してるらしいですね。個人レベルのトラブルは元より、地元が滅茶苦茶になったというも珍しい話じゃないとか。それらの真偽は不明ですが、少なくとも中国に対する米国民のヘイトは高まっているようです。

で、日本は位置的に中国を抑える良い場所にある。なので在日米軍の強化に乗り出したという感じでしょう。

恐らくアメリカも中国も日本も、2次戦のような全面ドンパチは考えていないと思います。
現代でそんな事をすればロシアのように全世界から集中非難だけでなく、最終的に国の経済が崩壊しかねません。国を守る為に国が滅びるなんて状況になりかねないのです。

なので今回の統合軍云々も単純な武力戦争というより、もっと幅広い分野で協力していこうと言う話ですので、名前の厳つさに惑わされないよう気をつけて下さいm(_ _)m。

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