男の子を育てるのは大変か?

うちの子は男の子なので、
子供を産む前も産んだ後しばらくの間も、
女の子がよかったと思っていた
口には出さなかったし、
罪悪感を抱え、心の中で否定していたけれど

なぜって人生、周りは女の人ばかりだったし、
男っぽいものといえば、
クドカンドラマの男子くらいしか想像できない位
ファンタジーな存在だった
それに男の子を育てるのは苦労が多くて、
周囲に迷惑をかけることも多いと聞いていたし、
祖母たちも先輩のママたちも通りすがりの人も口を揃えて
あぁ、それは大変ね、と言った
聞いた中でプラスのことは、かわいいけどね、という言葉だけだった
見知らぬ人は、女の子もう一人生産まなきゃね、
男の子はお嫁さんのものになっちゃうから、と言っていた
事実、子育ては大変だったから、私は自分の行く末を嘆いた

私は知らない道のりを行くとき、
いつも怖くて怖くて、先に嘆いてしまうのだ
その時にぶち当たれば、やる以外に選択肢はないのだし、
気がつけば過ぎているというのに

でも、あとからわかることがある、伏線回収みたいに
なぜ私は男の子を産んだのか
スピリチュアルに聞こえてしまうかもしれないけれど
今はもうそれが、
私にとっては必要で最高のギフトだったと思っている
もらった時に気づけなかっただけで

私はもう一度自由な人生を生き直すことができた
子供と一緒に、自分に欠けていた部分を補って
(わがままやめちゃくちゃや自己主張や乱暴や偏り)
思ってもいなかったものを見て、
(深海生物や昆虫や電車や埴輪や音楽や世界の不思議)
彼らは無理矢理私の中に強引に押し入ってきて
頑なだった私に思いもよらない、豊かなものを残していった

子供が女の子でも男の子でも、産んでも、産まなくても、
何かがいい、というと
どちらかが悪いみたいに伝わってしまうこともあるけれど、
そうではなくて
私たちは今自分に起きていることの意味を、良さを、
今知ることはできないってことだと思っている
何かが起きれば、何かは起きない
何かを選択すれば、何かは選択できない
でも、自分に起きたことがどういうものか、いいか悪いか
わかるのは未来だ

私が将来嘆くかどうかはわからないけど、
近い未来のことを嘆くのは止めよう、と思う
(できるかな…)
がんばれ!私!































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