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ベテルギウスの夜に:再び宇宙へ

ベテルギウスの夜に:再び宇宙へ


《うずしおは・・基地へ帰還・・彼女も宇宙を味あう・・》

この作品は、『キャプテン天神』の続きです。
元々セクシー描写を御嫌いな方にもストーリーが解る様に
ソフトコアバージョン『ソフトコア:再び宇宙へ』
用意しています!

 横須賀へ再び集結した宇宙海賊のクルーと咲子は、
しおかぜに搭乗し うずしお が遭難したとされた海域へ潜行
した。
小型潜水艇格納庫には、うずしお に搭載されている筈の
『うずしお』と表示して有る脱出用ゴムボートを積んでい
た。所定の海域に到着した。
全員、格納庫に浮かべたゴムボートに乗り移った。
しおかぜのオートパイロット・シルバは、格納庫を完全注水
し、艦を上下逆さまにロールしハッチを開けた。
ゴムボートはゆっくりと水面に向かって浮上した。
シルバは、しおかぜ を極秘裏に潜行し基地に帰還した。

 その少し前から、全世界は激震していた。もっとも地震で
は無いスキャンダルにで有る。著名ハリウッドスターの
ダブル不倫を皮切りに各国芸能界の少し笑えるスキャンダル
が続出した後、それが政財界・軍需産業が強い国では軍産複
合体と政界に美人女優が絡む等スキャンダルが、露出した。
アメリカでは与党系のテレビ局に野党の大物のスキャンダル
が野党系の局には与党の大物のそれが大々的に暴露された。
中国では海賊放送局降下中継装置が地方幹部達の金の流れと
それに伴うエゲツナイ事件を大々的に報じた。
日本国内でも共和党政権時の不祥事をコレデモかと掘り返し
民政党政権時の間抜けな女性議員の行状をオモシロ可笑しく
伝えた。おまけに製薬会社と大学による論文改ざん疑惑等を
伝えていた。
ゴムボートは浮上した。漁に出ていた漁船が、発見し、
コーストガードが救助した。
当然報道されたが、大きく時間を割く事と思われなかった。
翌日の新聞記事は、写真無しで報じられた。
道真達は、帰還の遅れを海底の岩にゴムボートが引っ掛かっ
たからと説明した。
国内のマスコミでもそんなつまら無い記事を詮索する状態に
は無い。
諸外国のマスコミもネット系の報道組織ももっと面白いネタ
に忙殺されてそれ処では無い。
宇宙海賊に降下中継局を送り込まれた危ない国家も
スキャンダルの打ち消しに躍起で有る。うずしお が宇宙海
賊戦艦で日本国が宇宙海賊放送に絡んでいると主張したくて
も出来無い。
 咲子は、一日、検査入院した後、自宅に帰った。
彼女は一週間の休暇を取っていたので大手を振って出社し
た。彼女に辞令が出ていた。
東村山のロボット機器関連子会社への出向だ。田中所長の下
に所長秘書として赴任した。

 「あなたがアランと同棲している咲子さん」

真野摩耶が言った。

 「あなたが、アランの童貞を奪った摩耶さん」

咲子が返した。
彼女もアランからここの事業所の事は聞いている。

 道真は、公邸に帰った。 めぐたん が言った。

 「貴男、凄いわね。パレスチナ政府樹立について協議開始
ですって塩爆、無駄じゃなかったのね。
そして中国に漢民族国家樹立について他民族と協議開始する
事に成ったってチベットやウイグルの問題もいっぺんに解決
よ。丁度、ベテルギウス大災害記念日に国連で協議するから
と国連大使を通じて出席の要請が有ったわ・・・でも練馬咲
子さんって誰、彼女を宇宙に同伴したでしょう」

 「アランに頼まれたんだ。アランに聞いてくれ」

 「ヨハン、アランに接続・・アラン、貴男の彼女を道真に
何で差し出したの」

 「咲子が、人間の男を経験したいと言う物ですから、
イケメンとテクニックどちらが良いと聞いたら、
『イケメンは、貴男を超える人は無いでしょうが、
テクニックは貴男に師匠がいると言っていたでしょう』と答
えるので道真さんを紹介しました。
彼の容姿なら咲子が嫌がると思っていましたが、彼女に道真
さん惚れられてしまいまして私の計算外です」

 「失礼しちゃうわ。彼のリペア細胞彼を綺麗に変えている
のよ。唯の小父さんじゃ無く活けている綺麗な中年なのよ
・・・貴男、それで咲子さんを抱いたのね」

 「はい、宇宙セックスは、凄いですよ。そうだ君も宇宙に
飛んで遣ってみない。宇宙なら精液が逆流せずに留まるから
妊娠の可能性も高まるよ。宇宙へ懐妊旅行にゴーだ」

蕩々と宇宙セックスについて述べた。

 「判った。何時、連れて行って貰えるの」

 「ザラ、何時、出発すれば良いと思う」

 「明後日、琵琶湖運河計画の視察を行う予定が有るでしょ
う。その時がチャンスです」

 総理夫婦は、琵琶湖運河の工事を視察した。
事前にディーバを建設事務所に送って有る。
めぐたん は、そこで入れ替わりディーバが、影武者として
京都へ別のセレモニーに向かった。
道真と めぐたん は、運河の建設用港に係留して有る
げんごろう に乗り込んだ。港を出ると潜行しエディーに
ヘッドライトの光信号で合図した。
うずしお は、湖底から離れた。少し泥で水が濁った。
泥が落ち着くとハッチを開き、げんごろう を格納した。
格納庫内の水を排出し、げんごろう を所定位置に固定し
た。道真と めぐたん は、艦橋に入った。
めぐたん をゲストシートに座らせシートベルトを締め、
道真はキャプテンシートに座りシートベルトが締まり言っ
た。

 「エディー、もう一度、宇宙に出る。準備は整っているか

 「アイアイサー、セルフチェック良し、推進用、水タンク
全充填完了、大気圏再突入用シールドスクリーンの水も十分
です」

 「極点航行を低軌道衛星軌道で行う。
アップトリム90°、前方に障害物が無い事を確認して
プロペラで浮上、浮上後レザー推進装置で推進、3Gの加速
を維持」

 「アイアイサー」

琵琶湖北部から垂直に光の柱が飛び出した。

 「マッハ1、マッハ2、マッハ5、マッハ9・・・加速を
停止します。30秒後に予定軌道に到達します」

めぐたん は、3Gの加速に耐えた。
十分耐えられる加速だった。しかし重い、身体が重い睫すら
重く感じられた。瞬間的にはもっと急加速な絶叫マシンには
乗ったが、時間が長い、急に重力加速を感じられ無く成っ
た。身体が軽い。

 「めぐたん 極低重力だよ。一般的に言うと無重力状態だ
よ」

 「判っているわ。私、天文部よ」

 「危ないから僕に掴まって、エディー彼女のシートベルト
を外して」

 「この船には、窓が無いのね」

 「スクリーンオン、エディー地球を映して、元々潜水艦だ
から窓は無いよ。
だけどモニターカメラは全方位備わっているから、何処でも
見えるよ」

 「それでは、ベテルギウスを映して・・・さすが真空
クリアに安定しているわね。もっと大きく出来無い」

 「エディー、ラグランジュポイントまで航行設定徐々に
加速し最大加速0.8G以内で」

 「アイアイサー、設定完了しました」

 「航行、到達したらラグランジュポイント維持」

二人は、キャプテン個室のモニターを見ている。
航行を開始すると床にゆっくり落ちた。
尤も円筒状のキャビンは、円筒部にクッションを仕込んでい
る仕様だ。落ちた先が床だ。

 「めぐたん、潜望鏡のモニターシステムは、ハッブル宇宙
望遠鏡クラスの解像度と望遠能力を用意したよ。
ラグランジュポイントに到達したら、安定して観測出来るか
らエディーに指示して」

到達した。再び、低重力状態に成った。

 「エディー、ベテルギウスに合わせて・・・ズームアップ
・・・ストップ、綺麗ね。
これが、スーパノバ一年後の姿なのね・・・・そうだ土星は
追跡出来る」

土星の輪っか

 「アイアイサー、クリアに追跡可能です」

 「ズームアップ・・・ストップ、これよこの輪っかよ。
魅せられて天文部に入ったわ。本当に綺麗ね。
ハッブルやハワイの昴望遠鏡等高性能天文台は予約を入れな
きゃ見え無いけどこれは、凄いわ」

めぐたん は上機嫌だ。でもラグランジュポイントに滞留し
た事は、リスクを背負う。地上から望遠鏡で目撃される
可能性が有る。
二人ともリスクには気付いて無い。
咲子には潜望鏡カメラシステムの能力は開示してい無い。
彼女が望んだ勤め先のズームアップで人間の識別は可能だっ
た顔の表情まで読みとれた筈だったが、彼女には秘匿した。
道真は、嬉々としてモニターで天体を観察している
めぐたん に近づいた。
空中遊泳は前回の航行でマスターしている。
潜水艇に乗り込む為に着ていた作業服のファスナーを降ろし
脱がせた。

 「ズボンから先に脱がしてパンティーまで剥ぎ取っていき
なり始めると思っていたけど以外とオーソドックスに脱がせ
るのね」

 「ここは、宇宙空間だよ。全裸の君を楽しみたいんだ」

彼は、全裸で言った。全裸だから遊泳時の音が静かだとも考
えていたのだ。
そしてズボンを脱がし、セーターとティーシャツを脱がせる
とブラのフォック外した。
パンティーは足で腰の回りを広げるとスルット取れた。
ブラも宙を舞っている。

全裸の樫木愛

全裸の彼女は、無重力下でも素敵だ細い身体の御陰で
デラックスに見える75センチのバストは重力の影響から
逃れタップリ盛り上がってトップのピンクの突起が誘う誘う
彼は引き寄せ舐り付いた。直ぐに嬌声が聞けた。
地上で聞いたいつもの声依り大きい。地上を遙か離れ、絶対
に何処からも聞かれ無い安心感から、大きな声を出している
のだ。
道真が地上で聞いていた声は、どんなに彼女が乱れていても
抑制されていたのだ。
彼は、白い大きな魅惑的な膨らみを揉んだ揉んだ揉んだ。
重力とは、無関係の柔肉は、プルンプルン・プルプルプリン
と素敵に蠢く、反力が指に心地良い。
彼女は、悶えに悶えている。
彼は、空いた手を黒く柔らかい茂みに向かわせ感触を楽しむ
とクリトリスを摘まんだ。
彼女の嬌声が一段と大きく成った。

 「イヤーン、イーイ」

彼女の腰の側面を両手で挟み、グッと回した。
彼女依り回した彼の方が良く回った。
真っ直ぐ綺麗に伸びた彼女の脚を広げ秘所を観た。
蜜が溢れドーム状に盛り上がっている。
助平な女だ。大好きだ。僕の妻だ。知性溢れる美麗な
トップスターにして日本国の舵取りを任された首相、でも
大声で歓喜の声を絶叫している。
道真の指は蜜のドームに突き刺さり蜜壺へ侵入した。
軽く擦ると蜜壺に力を加え彼女を押した。
白い二つの塊が目に飛び込んで来た。太古人類が猿から別れ
進化の過程でセクシャルシンボルとして大きく膨れた乳房を
獲得する前は、このお尻がセクシャルシンボルだったのだと
強く再認識させる膨らみだ。
重力に影響され無いから、心を揺さぶる膨らみがプルプル形
良く揺れる。
彼は、興奮し揉んだ揉んだ揉んだ。
そしてそれが、セクシャルシンボルで有る必然性を強く意識
した。
彼は、彼女の尻を掴んだまま肉棒へ引き寄せ、それを蜜壺に
ドッキングした。
蜜壺は肉棒を優しく包み、彼女の口から嬉しい言葉が発せら
れた。

 「ス、スゴーイ、何時も依り大きくて硬い、イーイ、
イーイ、イーイ」

重力に抗う事をし無くても良いので彼の男根に血液が集中し
て地上とは異次元のモノに成っているのだ。
尻を掴み彼女の身体を動かし男根で蜜壺の感触を味わった。
地上依り締まる締まる肉襞が絡み付く気持ち良い極上だ。

 「めぐたん 、脚を抱えて丸まって」

彼女は、素直にそして、これから起こる事に期待して丸まっ
た。
彼の肉棒を接点に大きな白いボールが蜜壺を中心に回転し
た。

 「ウ、ウアーン、凄い凄い、イーイ、これが宇宙セックス
ね。イーイ、イク・・イクー」

彼女は、宇宙での最初のオルガスムの中にいた。めぐたん
は、彼が咲子を抱いた言い訳で宇宙セックスについて蕩々と
喋った事だけで無く丸季から縄で吊されて回る地上での宇宙
セックスの話を聞いていた。
気持ち良いらしいが吊されるのは嫌だ。
でも此処は本物の宇宙だ。これが宇宙セックスの醍醐味なの
ね凄いと実感した。彼が言った。

 「手を伸ばしたり縮めたりして回転速度が変わるから」

彼は、言いながら更に回した。
彼女は、手を伸ばし回転を遅くし男根の反りと蜜壺の曲がり
ぐあいを体感すると手を縮め、高速摩擦を楽しんだ。
三回程、伸び縮みを繰り返して手を伸ばした時、彼女は彼に
腕を掴まれ動きが止まった。
彼は、そのまま引き寄せ唇を重ねた。
腕は伸ばしつつ絡めた。彼女の丸めていた脚は伸び彼の脚と
絡んでいる。彼の胸は、彼女の豊満で柔らかく弾力の有る
乳房とコリコリした乳首の感触を楽しんでいた。
二人の身体は完全に密着した。
キッスで舌を絡め合い舐め合い、伸ばした腕は絡むように肌
が密着し、お互いの胸は相手の胸を感じ、脚はお互いの肌が
絡み合い擦れ蜜壺と肉棒は、絡み合いお互いの熱い熱い熱い
情熱と体温を伝え摩擦運動を楽しんだ。
二人の身体が溶け合い一つになる感覚がした。
環境の良い時、細胞分裂で増殖する単細胞生物が、環境悪化
に伴い他の個体を求め、二つの細胞が溶け合いDNAの交換
が行われ、その後、細胞分裂が行われる。
二人は、心までも溶け合い、快楽を貪った。
蕩ける快楽の中、道真は、発射した。めぐたん は、
オルガスムに次ぐオルガスムに酔っていた。
嬌声は、もう発してい無い無駄な行為はし無いのだ。
体の中に送り込まれる大量の液体にストライク感を感じた。
おそらく彼の遺伝子は、彼女に届いたのだ。
二柱の神が最初に交合し世界を造る世界にあまた有る創世神
話そのもののセックスを終えた二人は、陶酔感の中、抱き合
い宙に浮きながら眠った。
 道真の方が先に起きた。
めぐたん の宙を舞っていた下着を集め彼女に着させた。
次に作業ズボンとティーシャツを着させると彼女を艦橋の
ゲストシートに座らせシートベルトを締めた。
彼は、作業着を着込んでいる。

 「エディー、加速度1Gで低層軌道まで降下、降下したら
軌道を維持」

重力が掛かった。1Gでも重く感じる。
彼女はまだ目覚め無い。

 「エディー、3Gで降下に変更」

シートに押し付けられた。大分時間が立った。
慣性重力が減って無重力に成り再びGが掛かった。
低層軌道に達しそうなのでブレーキ用に逆方向にGが掛かっ
たのだ。
シートは、常に重力に対して水平を保つ向きに調整されてい
るので逆吊り状態には成ら無い。
その重力も徐々に減って軌道を維持した。
因みに慣性重力とは、ニュートン力学で加速度で得られる力
が重力と似た様な現象が現れる事を言います。
彼女が、目を覚ました。彼は、宇宙服に着替えだした。
セックスロイド達が手伝っている。

 「貴男、何をしているの」

 「大気圏突入準備だよ。船首と船底に水を撒いて氷の壁を
耐熱シールドとして使うのだよ」

道真とセックスロイド達は、船外に出た。
勿論、彼にとって初めての船外活動で有る。
想定した厚さの雪玉でコーティングを完了した時、
エディーが、アラームを発信した。

 「キャプテン、高速に接近する衛星があります」

 「コーティングは終わった。直ぐ戻る」

慌てて艦内に戻った。セックスロイド達に手伝って貰い茫々ほうぼう
の体で逃げた。

 「障害物は」

 「中国軍の攻撃衛星と思われます」

 「破壊出来るか」

 「主砲は、コーティングのため使用不能です。後部甲板の
垂直発射ミサイルなら可能です」

 「セックスロイドベッキーがまだ船外に居ます」

 「ベッキーを緊急に回収次第、攻撃衛星を撃破」

 「私は、間に合いませんから、エディー、ミサイル発射」

後部甲板からオレンジ色の炎を吹き上げ艦対空ミサイルが飛
んだ。攻撃衛星直近で爆発、攻撃衛星を撃破、しかしながら
ベッキーとの交信が途絶えた。

 「エディー、ベッキーの位置は」

 「上方へ30メートル流されています」

 「回収は、出来無いか」

 「 げんごろう が出せれば、回収に迎えますが、ハッチが
氷で開きません」

道真は、宇宙服を着たまま船外に出た。船体に命綱を結びな
がら言った。

 「ノンノ・プルン、君たちも命綱を付けて」

彼は、スコップと熱線レーザ銃を携え潜水艇ハッチ前の氷壁
に挑んだ。思った依り時間が掛かった。

攻撃衛星を撃破

 「オプティマス、 げんごろう を発進、一時間で戻らなけ
ればハッチを閉じ氷でシールドする。急いで探せ」

悪い予感がした。一時間と時間を切ったのはその為だ。

 「キャプテン、第二波が来ます」

 「ノンノ・プルン、 げんごろう 格納庫に待避、三人とも
待避したらハッチを閉めて」

 「ロープが引っ掛かり、閉まりません」

熱線レーザ銃で三人のロープを切った。

 「ミサイル発射、破壊」

攻撃衛星を爆破した。

 「オプティマス、無事か」

 「キャプテン、ベッキーを発見しました。見かけ上、破損
は無い模様です。私にも彼女にも爆発の影響は、ありません
回収行動に入ります」

 「回収したら、太陽光発電衛星の影響下に向かえ、行動は
可能か」

 「アイアイサー、可能です。そこで待機ですね」

 「すまん次の航行時に回収するから、宇宙空間を楽しみ賜
え・・エディー、ハッチを開けてくれ」

道真は、再び命綱を付け、ノンノ・プルンと共に氷の
シールドの為の水撒きを行った。
艦内に戻ると宇宙服のヘルメットを脱いで宇宙服のまま
キャプテンシートに座った。

 「エディー大気圏突入、目標は南海トラフ、着水と共に
水深200メートルまで潜行」

 「貴男、ベッキーは回収出来たの」

 「残念ながら、次の航海で回収だ。
げんごろう がベッキーを発見して回収を始めている。
彼女は、げんごろう の中で暫く宇宙旅行だ。
オプティマスの話では、外見上損傷は無いらしい」

 「オプティマス、どうなった」

 「無事回収しました」

 「キャプテン、ブラックアウトします。連絡は無理です」

再突入の高熱でシールド壁の氷が溶け、水蒸気がプラズマま
で分解して電波は使え無い。
尚、大気圏再突入時の高熱は、大気との摩擦熱と表す事が多
いが超高速な物体が大気を押して圧縮する事に因る断熱圧縮
膨張公式PV=nRTが大きく絡みます。
ここでPは圧力・Vは体積・Tは温度です。
圧力が高くなれば温度が上がると言う物理公式です。
うずしお は、シールドの氷塊が全崩壊すると船首の逆推進
スラスター光推進装置で減速した。
着水時は少しだけショックを感じたが南海トラフまで潜行す
ると深度を維持したまま横須賀まで航行した。
海上自衛隊横須賀基地の専用ドッグに帰還した。
渡辺三曹が出迎えた。
彼は、ベッキーと特に仲良くしていた事を道真は知ってい
る。

 「渡辺三曹、ベッキーはアクシデントが遭って帰って無い
よ」

 「まさか、殉職したのでは」

 「大丈夫、げんごろう の中で地球を回っているよ。
次のミッションで回収に行くよ」

 「キャプテン、今回の航行は私的旅行でしょう。
非道いですよ。それで大事なクルーを失うのは」

 「生きているはずだ。オプティマスは、再突入での
ブラックアウトの前に破損してい無いと連絡して来ている
よ。それに今回の航行は秘密の最大スポンサー日本国首相の
接待と琵琶湖から基地への帰還を行ったんだ」

 「自衛官では無く、海賊船のクルーとして発言しました。
樫木総理失礼しました」

 「貴男、優しいわね。ベッキーの回収は、中国軍攻撃衛星
の攻撃の最中、彼が船外活動までした最善の結果よ。
勘弁してあげて」

 「は、はい。肝に銘じて」

 「 しおかぜ の改修は進んでいる」

 「はい大気圏再突入時の飛行補助用に翼を付けています。
それに散水装置の自動化を行える様に設置しています」

 「 しおかぜ の改修が終わり次第、テスト飛行。
げんごろう を回収」

 「アイアイサー、キャプテン」

《次は『国際会議』

目次は、『ベテルギウスの夜にプロローグ』にリンクを
張っています!
関連して『ベテルギウスの夜に解説(19)』で特殊な
語句を解説しています!

文末

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