幸せとは体温である「うみべのストーブ」大白小蟹 レビュー
「大白小蟹」という広東料理のような名前の漫画家さんのデビュー作。名が体を表すように美味だった。大胆な仮説を承知でこのマンガ短編集を説明するとすれば、このマンガは幸せとは「体温」、「誰かと体温を交換すること」であると語っていると思う。
その理由を説明する前に、短編集の概要をまとめて紹介しておきたい。「うみべのストーブ」では彼女との同棲生活が一年で破綻してしまった主人公スミオが一人暮らしのときから使用していた電気ストーブと海の景色を見に行く。「雪子の夏」はトラック運転手が大