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谷川連峰<馬蹄形~主脈縦走~猿ヶ京温泉>2024.4/12~4/14

54.3km+6481m

【春本番の谷川連峰】
今年はほとんど雪山登山はしておらず実質的に今回が最初で最後となりそう。そういうことで冒険的なルートでなく、よく知る谷川連峰に行くことにした。
折しも移動性高気圧が日本列島を覆い絶好の春山日和。これは往路の新幹線の車中で知ったのだが谷川岳ロープウェイはグリーンシーズンのための保守点検で現在運休中とのこと。普段の週末は天神尾根が渋滞するほどの人混みとなるが、この三日間は静かな登山が楽しめそうだと内心喜ぶ。実際山行中は快晴の週末に関わらず3人しか人に会わなかった。

白毛門の急登

上毛高原からの始発バスで土合橋に着いたのが9時。既に半袖でも暑い陽気の中、白毛門への急登に取り付く。事前情報通り雪は少ないがクラックが露出するほどではないので案外快適。対岸の一ノ倉の岩壁は真っ黒で残雪は落ちきった感がある。

一ノ倉沢

白毛門から笠ヶ岳へと登ると馬蹄形の全容が見えてくるが、いつ見てもこの光景には心躍らされるものがある。そして朝日岳…谷川連峰で僕が一番愛して止まない優美な頂きを持つ山だ。この山で数え切れないぐらいお花畑や草紅葉を愛で、スキー登山や夏の沢登りなどたくさんの思い出に満ちている。今日もまたその一項に加わる一日になるはずだ。頂の向こうには至仏や燧、巻機、越後三山などの百名山のスターが光り輝いている。

スター軍団

清水峠には14時半に到着。まだ日も高いのでこの日は蓬峠まで進んだ。小屋の脇の風が避けられそうな場所にテントを張る。この夜はかなり暖かくテントの内外関係なくびっしょりと結露してしまった。

翌朝4時半出発。早朝は雪も締まってアイゼンが効いて歩きやすい。8時過ぎにはオキノ耳。山頂からはこれから歩く主脈が仙ノ倉方面まで見渡せるが、馬蹄形に比べて明らかに雪が少ない。普段は苦戦するオジカ沢ノ頭の登りは夏道が出ていたので楽々だったが、その後は頻繁にアイゼンとワカンとツボを取り替えて進まねばならないコンディションの連続でかなり疲れる。馬蹄よりよっぽど悪い。毎度のことだが特に万太郎と仙ノ倉両山の登りにはかなりウンザリさせられたが絶景と見相まって気分は上々。

朝焼けの中に谷川連峰主脈が浮かび上がる

平標山は16時をまわった頃到着し本日は眼下の平標山の家の避難小屋に泊まった。幸いなことに小屋前の水場がちょろちょろながら湧いており、水作りの労力から解放されるという誠に幸せな展開となった。この夜は単独者が同宿。

中央に平標山の家

翌朝も4時半出発で猿ヶ京に向かう。主脈と違いこちらはまだたっぷりと尾根に雪が残っており快適の一言。苗場山の稜線を横目に三国山へガシガシと歩く。

三国山直下の三国峠からはぐんま県境トレイルの志賀高原へと連なる長い尾根が望める。残雪期にぐんま県境トレイルを全線歩くのは夢のひとつだが果たして夢が叶う日が訪れるのだろうか…と山頂でぼんやり考えていると三国峠からと思われる単独の年配の男性が登ってきた。
話を聞くとこの先の大笹山まで行くとのこと。大笹山?知らない山だとなぁと地図を広げて見ると…あった!三国山からさほど離れていない稜線の東に。実に渋い山でこんな山を目指す登山者がいることに思わず嬉しくなる。自分が年をとってもこの人と同じようにいつまでもいぶし銀のような登山を続けたいものだ。

こちらも登山道を外れ東の尾根を経て猿ヶ京に降りる予定だったので途中までこの年配者と同道し、旧三国街道に合流する頃には雪もすっかり無くなった春の景色の登山道を楽しみながら歩く。最後のロード歩きを経て猿ヶ京温泉に着いたのはお昼近くだった。

久しぶりの雪山登山に満足しこれにて雪山納めだと思ってたが、すでに雪山のそぞろ神に心狂わされたのか今シーズンもう一回ぐらいなどと余計なことを考え始めてしまっている。

【装備】ベースウェイト10.5kg 食料2.3kg
<ギア>
モンベル・リッジラインパック75
ヘリテイジ・クロスオーバードーム1
モンベル・ドライ シームレス ダウンハガー900 #1
山と道・UL Pad 15+ (100cm)
エマージェンシーシート
オクトス・アルミわかんラチェット式 Pro plus
グリベル・G12ニューマチック
ブラックダイアモンド・トレイル
ブラックダイアモンド・ベノムLT クラシック+ショベルブレード
チープカシオ腕時計

<アイテム>
エバニューチタンマグ900ml
プリムス・フェムトストーブ
シリコンジョウゴ
フォルダカップ
ガス缶(中)×1
ガーミンハンディGPS
エバニュー・ウォーターキャリー2LBM×2
プラティパス・ドリンキングチューブ
ペツル・スイフトRL(充電コード)
アンカー・モバイルバッテリー10000
プロテクトJ1
テーピング
歯ブラシ
Shokz・OpenRun (充電コード)
薬(バファリン・ガシンサン・絆創膏)
サングラス
ライター
ヴィクトリノックスナイフ
雪袋
ファイントラック・ナノタオル
山と高原地図・谷川岳

<シューズ>
スポルティバ・ネパールキューブ GTX

<ウェア>
パタゴニア・ダックビルキャップ
ブラックダイアモンド・アクティブビーニー
BUFF・ネックウォーマー
パタゴニア・フーディニジャケット
モンベル・クロスランナージャケット
ファイントラック・ストームゴージュパンツ
ファイントラック・ドライレイヤーウォームT
ファイントラック・アームスリーブ
メリノウールパンツ
モンベル・レッグウォーマー
ファイントラック・ドライレイヤーインナーソックス
モンベル・ジオラインソックス
モンベル・レッグウォーマー
ファイントラック・ポリゴンULジャケット
ファイントラック・ポリゴンULパンツ

R×L・マルチグローブ
サロモン・ボナッティウォータープルーフミトン

<雨具>
モンベル・ストームクルーザージャケット、パンツ
テムレス02ウィンター

<食料・補給>
カロリーメイト
紅茶・コーヒー
バランスパワー
柿の種

アミノバイタルプロ
粉末経口補水液

また夏に会いに来るよ。約束だ


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