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昔と今では。。


むかし
とある町に娘がおった

質屋の娘だ

恥ずかしがり屋の娘だったそうな

使用人のいる大きな質屋

そこには

たいそう働き者の青年がおった

大きな物を運んだり 

それはそれはよう働く

青年だった

娘はいつしかその青年に

想いを寄せるようになった

娘は部屋の戸を少しばかり開けては

青年をこっそり見ておった

青年は気づいておったが

気付かぬふりをしていた

あまりにも毎日自分をこっそり見ている娘に

青年もいつしか想いを寄せるように

意を決した青年は

娘に声をかけてみた

「あの、、私に何かご用でしょうか」

娘は突然の事に慌てて戸を閉めた

ある日 娘は手紙を書いた

「これをあの方に」と

付き人に渡した

娘の付き人は

2人の思いに気づき

こっそり引き合わせた

一夜限りの2人の時間

ただ ただ 夜の道を歩いた

付き人の待つ裏門からこっそり部屋に戻った

娘の両親は勘のいい人で

「お前たちの事はとうに分かっていた」

娘は反対されると覚悟したが

よく働く青年を

たいそう気に入っておった両親

「これまでのような生活ではないぞ、苦労もあるだろうがそれでも嫁ぐか」

娘は強く頷いた

青年と娘は晴れて夫婦となった

青年は漁をして娘に苦労させまいと

必死で働いた

娘は青年を支えようと

家を守り

いつも笑顔で

青年の疲れを癒やしたそうな

        おしまい



⭐️お読みくださりありがとうございます😊
これは
私の亡き祖父母の馴れ初めです。
母方の祖父母です😌

以前、祖父母がずっと私たちを守ってくれてる事を記事にしましたが。そんな祖父母の馴れ初めを母から聞きました。
母から娘へ娘から孫へと語り継がれてます🤣

母が若い頃に亡くなっているので写真でしか見た事のない祖父母ですが、その表情はとても穏やかで会った事はないのにとても懐かしく感じるのです🍀

今の時代、、私なら、、
愛と金、、、
な、悩む😓(いや、悩まず即決か笑)

昔の人は乗り越えるものが今とはまた違ったのでしょうが、今の私にそこまでの覚悟は、、ない(情けない笑)

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