君が思ってるほどじゃないよ
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今日はどうしたのかな?
みくはいつも朝から元気なのに。
みく、ママが呼んでるよ。
起きないと学校遅れちゃうよ、みく?
あ、ママだ!ママが来たよ。急がなきゃ。
『ママ、お腹痛いの。分かんないけど、お腹痛い』
『みく?学校で何かあったの?』
『ごめんなさい、ママ。本当にお腹が痛いの』
『分かった。今日はおやすみして、みくが少し話せるようになったらお話ししようね』
みく、大丈夫なの?どうしよう、何にもしてあげられない。
動けないから。ただ、みくを見てるしかないから。
『くまさん、そばにいてくれる?』
みく、いいよ。お布団の中でお話し聞くよ。
『くまさん、みく、本当にお腹痛いの。学校行かなきゃって思うとお腹痛くなるの』
何かあったの?みく。
『昨日ね、みんなと遊んでたの。鉄棒で。何回後ろ回りできるかみんなでやってたの』
そっか、楽しかったんだね。
『その時にね、みく思いっきり回ろうと思って力入れたの、お腹にね、そうしたら、、』
うん、そうしたら??
『出ちゃったの。おなら、おならがね、出ちゃったの』
え?仕方ないんじゃないの?
『みんなに聞こえて、それで、みくはとっても恥ずかしくなって、お顔が真っ赤っかになって』
そっか、恥ずかしかったんだね。
『でもね、1番嫌だったのは。はるきくんに聞かれちゃったの。だから、はるきくんの顔が見れない。会いたくないの』
みく、もしかして、はるきくんの事好きなの?
『きっと、はるきくん、みくのこと嫌いになってるよ』
え?おならしたくらいで?そんな子なの?
そんな事ないと思うけどな。。
みく、はるきくんの事が大好きなんだね。
4年生だもんね、好きな子くらいいるよね。
あ!みく寝ちゃった。いいよ、このまま一緒にいようね。
『みくー、お友達が学校からのお手紙持って来てくれたわよ』
『どうしよ!くまさん』
行ってきなよ。みんな心配してくれてるんだよ。
みく、勇気だしてごらん。みくが思ってるほど、みんなは気にしてないと思うよ。ほら!
よいしょっ!
コトン!
『あ!くまさんがベッドから落ちちゃった』
『。。。そうだね、みんなのとこ行ってくるね』
『みくちゃん、どう?お腹痛いの?』
『う、うん。』
『みくちゃん、大丈夫?明日は学校来れるの?』
はるきくん…
『また、遊ぼうよ!』
『え?』
『楽しかったよ!みくちゃんと遊んだの』
はるきくん…
みんな…
『うん!明日は学校行くね、ありがとう』
『うん、じゃ、明日ね!みくちゃん!』
『くまさん!私、明日から学校行くね、みんな気にしてなかった。私が気にしすぎてただけみたい。ありがとう、くまさん』
ほらね、みくが思ってるほどじゃないんだよ。
もう大丈夫だね!
おしまい
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