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いがみの権太

人気演目の
義経千本桜を通し狂言でみる贅沢もいいが
ちょっと体力もいるので…
一幕でみる楽しさもあるのが歌舞伎である。
今月から
待たれていた幕見席が復活したので
足蹴く通えるようになったのは嬉しい限りだ。今の歌舞伎座になってからは音響も良くなって天井桟敷であっても充分見ごたえはあるので利用すべきと思う。
そのあたりには
大向うさん達もいるので臨場感たっぷりだ!

義経の儚さに心をよせるのは日本人特有で
現在も脈々と受け継がれていることにも
驚くが、、自分をおいて他人のために命まで差し出す覚悟の場面がおおいのも特徴的。
そういう時代のはなしだから不思議ではないが、役者のうまさとメリハリある演出で
その世界にどっぽりとなれば客も自然と
一体化してしまう。
すし屋の権太は
小悪党と言われるのが普通だが、
やんちゃだけど憎めないひとのようで
昔の人は近所でそういう子がいると
権太とよんだそうだ。そんな個性を大事にして更に主人公にまでして話しを面白くさせている。その辺を意識してみると役者の一挙手一投足に目が離せなくなる。またそこに家族愛などが入り込むともうダメだーーそういうときに子役がいるだけでも鼻水をすすることとなる…わかっていてもそうなる。

千本桜は義経をメインにおかないところが
かえって義経を浮き上がらせていて
いまでも愛しつづけられている。
その手法にまんまと引っかかって
すいよせられるのは私だけではないはずだ。





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