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塩梅

猫さまの日。

ずっと手元にありながら読んでいなかった
辻嘉一さんの「料理心得帳」
大学病院の診察待ちには、ちょうど良さそうな文庫であったのでようやく1ページをめくることができた。
noteでは常に感想文を書いてみよう!と促されていたが活字は新聞が主になっているので
本のことを書くのは今までにはあまりない。
まだ読後には至っていないが、めくった最初の文から気持ちがつかまれたことを少し。
有名な辻留料理人の料理に関することを
細やかに綴っているのだが、、こういう日本語があることにおどろかされる。もうこのような物言いができる人を知らない。

白魚やさながら動く水の色  来山

春を告げる魚の一種で海水と真水のまじり合う河口付近でとれるという。白魚の躍り食いから始まって、火を入れて食べる料理法へ。
いただくのは白魚なのだが、食卓にでるまでの過程とか季節感などが相まってのことを
順序よく語られているので、白魚の項は、
「水のにおい」が背景にあるのです。
ありがたいことに
春の食材からなので、いますぐ活用できそうなのが嬉しい!
つぎは、タケノコの茹で方の極意。
都会では掘りたてのタケノコを手にすることは無いから、茹で方に時間がかかる。糠と赤唐辛子が必要なのはそのせいだったことを知った。鮮度が落ちればエグミ、固さが出てしまうのでしっかり茹でるのである。その硬さ加減の目安は、、
目をつぶって金串で刺してみる。
目をつぶる!?想像力がないとわかりません…
タケノコを見て刺しては何かが違うのでしょう。そしてそこをじっと丁寧にすることで相性が良いワカメとの焚合せへと導かれていくのです。

それにしてもなぜだろう?
巷にあふれている料理研究家の本の
フードコーディネーターがついて
鮮やかな写真などがない文庫なのに、、
たしかに美味しさは伝わってくる。。
そして時短、レンチンなどは以ての外のことではないの…
読後するまでには
どれだけの料理をいただけるのかが
気になってしようがない。
きょうは、二品いただきました!


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