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江戸箒

体温超えの危険な暑さの所もある。

先日京橋にある江戸箒専門店へ。
お店の構えは仕事場と販売が一緒になっていてちょっと見逃してしまうかもしれません。
入って右側にたくさんの箒が陳列していましたが、とくに目を引いたのは棕櫚で出来た
箒でした。洋室に掛けておいても違和感がない黒っぽい色です。さらに驚いたのは普通の箒だけではなく色々な用途の小箒がたくさん有りました。その種類の多さに訳がある事を
女性店主さんが教えてくれました。昔にはもっと沢山の種類があったとおっしゃるのです。それは、ものづくり職人用の箒があったということです。時代とともに手仕事が継承されなくなってしまったので必要な道具のひとつとしてあった箒もいらなくなったという
何とも寂しいお話しでした。そして妄想がひとり歩きして、きっと職人さんひとりひとりの手に馴染む箒が作られていたのではないかと思いました。なんと素敵な繋がり方でしょうか、、やはり人が営むところには道具があって掃除道具は無くてはならないものです。
電気掃除機に取って変わっても、掃いて塵取りでとるという単純作業に無駄なことはありません。電気のほうが画期的で本当に便利なのかは
使用しだしてから気づくことになりましたから、、掃除機自体の手入れなどはけっこう面倒です。マメには出来ない厄介さもあります。箒は?というと見たまんまですから、
湿気ないように掛けておけば良いだけです。
なんと簡単なんでしょう!箒を纏めている部分のカラフルな糸やデザインは、お店によって違いを出していたといいます。もう昔は
いっぱいあった箒専門店は殆どないので
廃業なさった他のお店の箒を貰い受けて飾っていて年期が入った色合いに感動してしまいました。見てしまったからは見た振りしたくない感情がわきだして、これからも折々に
訪れたい大切な場所になりました。


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