#33

『6月7日 はれ
あれから、悠斗ととはなんとなく話さなくなっている。もちろん、全く話さないという訳ではないけど、最初ほどではなくなった。そして、相変わらず悠斗は瑠海に絡みにいっている。2人は隣の席なので、それを後ろから見なきゃいけないこっちの身にもなってほしい。
今日も瑠海と通話した。俺が席を外した瞬間に悠斗に詰められたらしい。お互いに何を相手に言ったか、言うかを決めていないので、これがズレた瞬間に嘘がバレてしまう。俺はもう本当のこと言って、しっかり断って終わりにすればいいと思うのだか、それはしたくないらしい。友達のまま、平和にフェードアウトしたいそうだ。嫌いな人と付き合い続けるのがよく分からないが、瑠海が言うなら仕方ない。だが、そのために嘘を重ね、企みがバレた瞬間全て崩れてしまうような危ない橋を渡るのは得策なのだろうか?なんて少し思ってしまった。ギャンブル好きの特性なのだろうか。まぁ、それはさておき、嘘を揃えるために作戦会議的なものを行った。嘘のシナリオを描き、俺と瑠海がどういう繋がりで仲良くしてるのかの言い訳のようなものだ。それから、なんて言ってくるかを予想し、それに対する返答をひたすらに考えた。これを持って、少しづつ対抗していくらしい。俺も余計なこと言わないように気をつけなきゃな。』
#日記 #友達#嘘#秘密

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