#32

『6月6日 はれ
昨日は瑠海が休みだった。その時の悠斗の様子は普通、最初のころのままだった。その日は普通に話すことができたし、態度もおかしくなかった。ただ、瑠海がなぜ休みなのか聞いてきた。休む理由がそこまで気になることがよくわからない。瑠海はしばしば体調不良で休むので、きっとそうだろうと普通は思うはずだ。
今日になり、瑠海は復活して登校してきた。また悠斗の様子はおかしくなる。放課後、思い切って悠斗に聞いてみた。「瑠海のこと好きなの?」と。もちろん、告白したことは知らないていで。
悠斗「なんで?」
「みてればわかるよ」
教室で長話をするのもあまりよくないので、近くの公園に移動して話すことにした。
悠斗「いつから気づいてた?」
「体育祭前あたりから」
悠斗「なんで?」
「お前、自分で気づいてないのかよ笑ずっと瑠海のこと目で追ったり、瑠海にだけ態度違かったり、あきらかにわかりやすい感じだったよ?」
悠斗「まじで?」
「うん笑」
悠斗「まじか~……。いや、まぁそうだよ」
「だよね?笑告白はしたの?」
悠斗「……してない。」
……嘘をついた。
「ふーん…。前にさ、もうしばらくは恋愛しないって言ってなかった?」
悠斗「それなんだけどさ、俺前に付き合ってた子がいて」
「あの裏が怖くて別れたってやつ?」
悠斗「じゃなくて。普通に付き合ってた子がいたんだけど、その子の両親に半ば無理やり別れさせられて、しかもそのまま転校していってそれきりってのがいたの。」
「へぇ」
悠斗「その子可愛くて、仲がすごい良かったの」
「はぁ…笑」
悠斗「ちょっと未練があるわけじゃん。でね、名前が瑠海っていうの」
「え、同じ??」
悠斗「そう、で、かわいいじゃん?で、だから…」
「え、過去の女と重ねてるってこと?」
悠斗「そうじゃないんだけど、それもあって気になるよねって…いう…、もうわかんないや、どうしたらいい??」
「え、ど、どう…?」
悠斗「だって、もう秘密もたくさん話したし、すごい仲いいんだよ?でも、よくわかんなくて」
「その、秘密を話したってのはお互いにじゃないと意味ないよ?」
悠斗「瑠海も9割は話したっていってたし」
「ほんとにそうなのかな?笑」
悠斗「え、どういうこと?嘘ついてるってこと?」
「いや、そういうわけじゃないけど、9割って感じには見えないから笑」
悠斗「……瑠海と関わらないのが正解だったのかもね」
「え、それは普通に?そういうの関係なく?」
悠斗「うん」
?????????????????????
悠斗「もう自分がどうしたらいいのかわかんなくて」
「まぁ、それは一旦自分の気持ちを整理して、相手のこともう1回考えて見たらいいんじゃない?」
悠斗「んー…それはそうなんだろうけどさ」
「悩む気持ちはわかるけどさ…」
悠斗「うん…………」
「そろそろいい時間だし帰ろ」
悠斗「なんか、やっぱ話さない方がよかったかも」
「は…?」
悠斗「予想通り、空良は同情してくるだろうなってのがさ。俺は解決して欲しかったんだよね」
「そ、れは…カウンセラーとかプロの人に頼んだ方がいいんじゃないかな…」
会話がちゃんと成り立たないレベルでおかしい。この後、いつもの公園で瑠海と落ち合い、この内容を報告した。』
#日記 #秘密#恋愛#悩み

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