#23

『5月17日 はれ
瑠海と悠斗の距離感が近いように感じた。昨日のこともあったし、今度は瑠海に聞いてみることにした。帰り道2人だったので話してたら長くなりそうになったから、公園によって話すことにした。
相談という形だったけど、かなり驚く事実だった。その内容を軽くここに示しておこうと思う。

「最近、悠斗と仲良いじゃん。もしかしてそういう感じ?笑」
瑠海「え?そういう噂になってるの?」
「そういうわけじゃないけど…そんな感じだったから」
瑠海「いや、もう全然笑。というか、ね?んーなんだろ、伝わるかな。うちね、みんなとお友達でいたいの。そういう関係じゃなくてもいいと思うの。」
「…なるほど。」
瑠海「これね、ある人の話なんだけど。」
(本人の話だな…。)
瑠海「中学のときにね、仲のいい男の子がいてね。趣味とか合ったから一緒にライブ行ったりしてたの。」
「2人で?」
瑠海「うん。でね、その日の帰り、楽しかったねーって解散しようとしたら告白されたの。」
「え?」
瑠海「でもね、そういうのわかんないからごめんね、って言ったの。」
「納得してくれたの?」
瑠海「うん。すぐにそっかぁ…って。でね、だから恋愛?とかそういうのわかんなくて、しようとしても気持ち悪くて。だからお友達でいたいの。これってあんま良くないよね…?」
「それってさ…。セクシュアルマイノリティってわかる?lgbtqia+の。それのAに当たるんじゃないかな。」
瑠海「なに?それ」
「アセクシュアルっていって誰に対しても恋愛感情を持たない、というか持てない人のこと。」
瑠海「それ!うちそれかも」
「うん。だからこういう性質だから何も悪くないしおかしくないよ。」
瑠海「そうなんだ、ありがとう。佐藤くんのおかげで色々わかった!」
「よかった。思い切り自分の話だったね。」
瑠海「え、あ!いやね、これ、これはね?で、こっからある人の話なんだけど、告白されて、恋愛とかよくわかんないからごめんね?って言ったんだけど引いてくれなくて。」
「え、最近の話?」
瑠海「ん〜笑。どうしたらちゃんと断れるかな?」
「最近の話だね。曖昧だったから伝わらなかったのかも。ちゃんとそういう性質だよって伝えた方がいいよ。」
瑠海「そうだね、わかんないなら付き合ってみようよって言われちゃったから…。」
「………(絶句)」
瑠海「今度ちゃんと伝えてみるね!」
「もしかして……悠斗?」
瑠海「ん?…え?んーーー隠せないね佐藤くんには笑。」
「マジかー…。」

俺も好きだったんだけどな。どうやっても無理だね…。
とにかく彼女のために出来ることをしていこう。』
#日記 #公園#相談#恋愛

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