お金は、いくら稼いでも不安は残り続ける

僕らは、

「お金がいっぱいあれば、不安はなくなる」
と、思いがちだよね。


だから、「いっぱい稼ぎたい!」
という人が多いんじゃないかな。


でも実際は、お金がいくらあっても、
不安はいっぱいあるらしいんだ。


『超富裕層』って知ってる?


野村総合研究所が作った定義なんだけど、

それは、

『純金融資産保有額5億円以上ある世帯』

を指すんだって。


ちなみに日本には、8.7万世帯(2019年)、
存在しているらしいよ。


僕は、その中の1人に話を聞いたんだけど、
いくら稼いでも不安はあるんだって。


もちろん、「来月の支払い大丈夫かな?」
という悩みではないんだけどね。


そうした超富裕層の悩みは、覚えている
だけでも、次の5個があったね。


① 投資の営業マンが、ひっきりなしに来る


超富裕層のお金持ちには、1口1千万円単位
以上の投資話が頻繁に来るらしいんだ。


たとえば、

『東南アジアでのエビの養殖』

とか、

『風力発電のビジネス』

とか、多種多様なんだって。


「相手にしなければ良いじゃない」と思う
んだけど、取引先の人を介してくるので、
適当な対応もできないらしく、
とても面倒くさいらしい。


② 寄付のお願いが多い

超富裕層の人には、寄付のお願いが頻繁に
来るらしいんだ。


それはもう、お金持ちでも、

「全部に寄付したら、オケラになるぞ」

と、思うほどに。


断ると、

「ケチ」

「性格の悪い奴」

「自己中心的な性格だ」

と、言われたりもするらしい。


さらに困るのは、寄付をしたらしたで
「あいつは偽善者だ」と、陰口を
叩かれる事もあるらしい。


③ 家族との人間関係

『超富裕層』と呼ばれるくらいのお金持ちに
なるためには、若い頃に死ぬほど働き、
そのため、家族との時間が取れず、
家族関係が悪くなってしまった人も
多いらしいよ。


結果、奥さんも子供も金遣いが荒くなって
しまい、せっかくの富が、いつ消滅するか
不安らしい。


特に、お金を稼ぐ苦労を知らず、金遣いが
荒くなってしまった子供に会社を引き継ぐと、
それこそ、会社ごと崩壊する恐怖があるんだって。


④ 遺産相続の問題

家族同士の人間関係が冷え切ってしまって
いると、自分が死んだ時には骨肉の争いに
なるのは目に見えているそうで、

「どうしたら、うまく分配できるのか?」

と、眠れなくなるほど不安なんだって。


この点、貧乏な家だと、わけるもの自体が無い。

だから、もめ事が起こりようもないから
平和だよね。


⑤ 死ぬ事への不安

そして、これは究極なんだけど、
人はいつか死ぬよね。


死ぬ時は、1円も持って行けない。

だから、財産をいっぱい持っている人ほど、
手放すものが多くなるので、死に対する
恐怖感が普通の人よりも大きいらしい。


たしかに、大昔、広大な中国を制覇した
“秦の始皇帝”の晩年は、不老不死の薬を
求め、迷走してしまったという逸話も
聞くもんね。


つまり何が言いたいかというと、

「お金持ちになったとしても、

悩みは尽きない」

という事なんだ。


以上の事から、不安をコントロールするには、
『お金を稼ぐ能力』とは違う能力がいるって
事だよね。


それは何かっていうと、

『何に対しても面白がれたり、喜べる能力』

だと思うんだ。


たとえば、僕は週に何回か、コンビニ弁当を
食べるのね。


それを聞いた人からは、

「寂しくない?」
「むなしくならない?」

って、良く言われるんだ。


コンビニ弁当って、そんなネガティブな
イメージがある人が、結構、多いのかも
しれない。


でも僕は、コンビニ弁当にありがたさを
感じるのね。


なぜかと言うと、僕はコンビニ業界で、
よく研修をやるのね。


で、その時に聞くのは、コンビニ弁当を
製造する事の苦労話なんだ。


聞いた話をまとめると、次の3つが
キツイらしいんだ。


① 作業着を着ると落ち込む

弁当の製造ではゴミが入ったらダメだよね。
万一、入ってしまったら全部捨てないと
いけないし、ニュースでも叩かれ、
企業イメージが落ちてしまう。


だから、ゴミが入るのを防ぐため、
みんな宇宙服みたいな、白い作業着を着る。


その他、帽子・マスク・手袋・ゴーグルも
するので、全身が覆われる事になる。


動きにくいし、目元の周りは異物感があって、
常に気になるらしいよ。


おまけにみんな、全身真っ白なので、
誰が誰だかわからない。


自分も含めてロボットになった感じで、
すごくテンションが下がるらしい。


ちなみに、この作業着は、「クリーンスーツ」
と呼ばれているんだって。


「名前だけはカッコイイのが、より腹立つ!」

って、怒ってた。


② 体がツラい

作業中は何時間も立ちっぱなしに
なるんだって。


しかも常に下を向くので、肩や首のコリが
ひどくなり、さらには腰も痛めやすいらしい。


③ すごく暑い

チャーハンなどの火を使う製造現場の室温は、
30度を超える環境なんだって。


おまけに全身をすっぽり覆われた
作業着なので、蒸し風呂状態。


そのうえ、水分補給は事実上、
できないらしいんだって。


なぜなら製造現場には、衛生管理のため
ペットボトルは持ち込む事ができない。


もちろん、

「水分をとらないと、本当に倒れる……」

という時は、いったん現場から
離れても良いらしい。


でも、そのためには製造ラインが止まらないよう、
自分の代わりを誰かに頼む必要があるんだって。


そして再入室するためには、徹底した手洗い
をしたりなど、面倒な作業をやり直さないと
いけないらしいよ。


こうした裏事情を聞くと、

「こんな苦労して作ってくれたものを、約400円で食べられるのか。 
    ありがたいなぁ」

って、日常の見え方が変わるんだよね。


もう、ちゃぶ台をひっくり返したくらいにね。


『チャーハンが約400円で売っている』


この事実は同じなんだよ。


でもそれに対して、わびしく思うのか、
「ありがたい!」と思うのか、


全然気分が違うじゃない。


高級なものに憧れるというのは、
悪い事ではないよ。


でも同時に、安いものに対しても、

「わびしい」

というネガティブな感情ではなく、


「ありがたい」という、ポジティブな
感じ方をした方が良いと思うんだよね。


なぜなら、安いものにも感謝できると
以下の2つのメリットがあるから。


①1日のなかで、「ありがたい」と思える回数が増える。

その結果、幸せを感じる時間が多くなる。


②貯金が減りにくいので、お金に対する不安が減る。

これらのメリットは、コロナ禍でストレスを
受けがちな今、自分を守るために
大切な事だと思うんだ。

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