見出し画像

自分の描くべきものが少し見えてきた話

「絵の上達のためにはひたすら描くこと」
しかし描くためにはまず知識が必要です。
この部分が抜けていると「描きたいのに描けない状態」や「描いているものが分からない状態」になります。

「描きたいのに描けない状態」はこの場合、描いたものが描きたいイメージ通りの表現にならないことを指しています。どこかをいじれば絵のニュアンスが伝わるはずだけど、知識が不足しているためにそれ以上どうしていいか分からないのです。

「描いているものが分からない状態」とは、自分で描きこんだものの意味が分からない事です。まぶたの形を描きながら「この形に意味はあるのかな…なんでまぶたをこの形で描こうと思ったんだろう」と感じるのが良い例です。

「描いたものの意味」は次に言うことに繋がってくるため分からないと厄介です。

例えば同じ「目」でも様々な描き方がありますが、絵柄に合った描き方を選ばないと不自然な絵になります。骨格がリアル寄りの絵にかなりデフォルメされた目を描いたらすごく不自然に見えるはずです。ですから、目の形を決める前にどのくらいデフォルメされた目で、絵柄と合うデフォルメ度合いなのかを知っておく必要があります。

そのためには「リアルな目がどのようなものか」知っておくべきです。

そして知る上で意識すべきは

絵柄によってデフォルメ度合いは異なる

ということです。

私はリアル寄りのイラストが好きで、自分で描いたものもリアルっぽいと感じます。でも、それがどれくらいリアルに近いのか、それともわりとデフォルメされているのかが分からないのでリアルとデフォルメを混同したチグハグな印象の絵になってしまいます。

私は絵柄によってデフォルメ度合いは異なることを知って、自分が「描いているものが分からない状態」だと気づいたのです。

リアルを知らなければリアリティは描けない

イラストというのはどのような画風であっても必ずデフォルメされています。

デフォルメとは簡単に言うと絵の伝えたい部分を誇張して、伝えたくない部分を省略、または目立たなくする表現技法です。

デフォルメを描くにあたって、表現のためにリアル(実体)をどのように誇張したり、省略すべきか判断する必要があります。リアルを知っているからデフォルメする事が可能なのであって、リアル(実体)を知らずにリアリティ(デフォルメ)が描けるとは思いません。

デフォルメ度合いの高い絵柄でも関係ないことはありません。デフォルメ自体、リアルがベースになっているものだということを理解しておくと表現力が上がるのではと思います。

下のポストを見てください。
投稿主が描いたのは左の写真を元にデフォルメしたものだと思われます。

細かくよく見るとパンツのシワやウエストの細さ、胸の大きさなどを誇張して表現していますね。全体を見ると身体の反り具合も誇張しています。

これはデフォルメがリアルを元に考えるものである事の例示です。もしリアルがなければ誇張する大元の物が無いので表しようがありません。

これが写真などを参照せずにはじめからデフォルメした絵柄を描くのであっても、その大元となるリアルを考えてデフォルメするはずです。

だからまずはリアルを知っていないとデフォルメはできないという事がこの文章を通して一番言いたかったんです。

なんだかまとまりのない長文ですが、お読み下さりありがとうございました。そしてなんとなくでも伝わっていたら幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?