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2024226別府へ



朝は名古屋にいて昼は博多にいて。
夜の今は別府にいる。


人間、本気出せば一日でこれだけ移動して色々出来るんだなぁと感慨深い本日だべし。

今回の宿は、ゆっちゃなんだがオンボロだ。
ネットでは幽霊ホテルと噂されるホテルだ。

が。が。が。

駅前一分で立地はベラボーに良い。
んで先に結果ゆっちゃうが、古いだけで幽霊なんかべつに1ミリも出なかった。

てゆうかね。

ワタクシ、ぢつは『廃墟』の方も多少たしなんでおりまして。潰れたドライブインとか忘れられた村役場とか寂れた映画館とかを見ると非常に『グッ、、!』と来るとゆー『高尚な趣味』を兼ね備えておりまして、、。

廃墟寸前な上に料金が安いと来れば、これはもう『至れり尽くせり』だなと。『逆にウェルカム』だなと思いまして。
見つけた瞬間予約したです。

それがこちら。

うーん。とても素敵ですなあ。
(特殊なヘキ発動中)


ただこれには


『なんでやねん!』と一番シンプルなプレーンなツッコミがつい出ましたが、、。



でもまあ後述しますが、さすが温泉の町だけあって、滞在中、風呂には一切困りませんでした。ですからホテルの部屋のユニットバスが死亡していても何ら問題はありませんでした。


そんな事より。

ホテルに荷物を放り込んですぐ別府の町に繰り出します。もう二十時やしね。

ちなみに博多で食べたラーメンは列車で揺られてる間に消化しました。よくお前は過食症なのかと聞かれますがとんでもない。
食いしん坊なだけです。ピュアな。

さ。早よ関サバ関アジ食べに行かんとね!

生一本にて。
かぼすひらめ。りゅうきゅう。とり天。


炉ばた仁にて。
とり天。かぼすぶり。

とり天は唐揚げよりあっさり目で、ポン酢とカラシを付けて頂きます。

大分別府の名物でして専門店含め数十軒のお店がありやす。ここらでは唐揚げより、とり天なんだそうです。

あと大分はかぼすが有名で、魚の飼料にかぼすを混ぜて育てるんだとか。
当然、魚の臭みはゼロです。で、脂がしつこくないんすよ。マジ旨い。

そーゆえば愛媛にも、みかんサーモンてありますよね。



てか待って!
サバとアジ食べに来たんやってば!



さすが大人気で。
それ目当ての旅行客も多く。
奪い合い状況っす。

事前リサーチ店が売り切れ全滅、、。



しかし、俺は関サバ関アジを食いに飛行機に乗ってここまで来たんであって。

こうなりゃ執念だこのやろう。

と思い、【財布の安全装置】を外す事に。

値段度外視でお寿司屋さんに飛び込みました。


戸を開けた瞬間『関サバ関アジありますか?』と聞いたところ。


坂東 彌十郎に激似の大将は『どうぞ。どこの店にも本物は置いてなかったでしょう?』と不敵に笑いカウンター席に僕を誘いました。


あっ。高そう、、。
と思いましたがもう後には引けません。
てか引きません。


石松寿司にて。
関サバ。関アジ。ホタルイカ沖漬け。
茶碗蒸し。鯛とカンパチ握り。
焼酎・魔王。



いやマジで凄い、。
これは別次元の刺身でした、、。


大将と板さんと女将さんから色々な話を聞くことも出来ました。

旬は律儀に気にしなくてもいい。
関サバと関アジは年中食べられるとのこと。

とり天も、地元の人間は旅行客向けのネットの有名店なんかには行かない。そのへんの定食屋の方が旨い。そもそも別府は田舎だから、美味くないと店は潰れるとのこと。


関アジ関サバ刺身。4700円×2皿。
少し高かったけどやはりうまかった。普段はラーメン屋巡り旅とかだから二軒行っても2000円切るような感じの俺だ。関サバ関アジはその点、高かったけどここに来ないと食べれない味だから高かったけど今日は奮発だ。高かったけど値段の事は気にしない豪気な俺だ。高かったけど大満足でした。高かったけど。全然値段の事は気にしてない。少し高かったけど。


とかなんとかネタで書いてみたけど。
でもまあギャグ抜きで『一生忘れない味』でした。これマジで。
だからホンマに後悔はしてません。

普通の刺身がカマボコもしくは木綿豆腐ぐらいの食感だとしたら、関サバと関アジは、ぎゅっと詰まったこんにゃく並みの弾力と引き締まったハリがありました。

あるいはもっと誤解を恐れずに言うと。
消しゴムの弾力。
消しゴム噛んだ事ないとは言わせませんよ。
小学生の頃みんな一度は噛んだ事あるよね。

普段、高級なお寿司屋さんで新鮮なお刺身を食べても、その食感はさすがに消しゴムまでは行かないでしょう?消しゴムほど、サックリもっちりしてないでしょう?そういう事です。

味は、イワシやアジのような青魚と、ブリやハマチのような脂の乗った魚のいいとこ取りって感じです。本っ当に美味しい。

関アジも無論美味しいですが。
関サバは更に美味しかったです。

サバってそもそも賞味期限がすごい短くていわゆる『足が早い』魚です。だから普通はシメサバやバッテラや鯖寿司にしたりする訳で。

したがってサバを刺身で食えるってのは本当に貴重なんですよね。九州じゃないとほぼ食えない。さらにそんなサバの中でも佐賀関で一本釣りされたもののみが関サバを名乗れます。

関サバは、いけすに放たれ手を触れずに流通される。一方、網で一気に獲って擦り傷とか付けながら流通されるサバは「豊後サバ」になります。同じ場所で獲れても漁獲方法によって値段が大きく変わる理由はそこにあります。

でもまあ豊後サバもやはり貴重で、それを看板にする居酒屋さんも多く見受けられましたが。



我々が深淵をのぞき込んでいる時。
深淵もまたこちらをのぞいている。




魔王でいい気になったので調子に乗って。


元町バー。

ここのイケメンのマスターからも色々な話が聞けました。

別府には温泉付きのマンションも多く、マスターの家にも共同浴場があるとのこと。
しかも高級マンションとかでは全然なくて「普通の賃貸ですよー」と言っていた。

「うらやましー!」と言うと「まあ風呂のガス代が浮きますよね」と言われた。そっち!?
なるほど確かにそうか。
沸かす必要は無いわな、、。

そして大分ではかぼすをなんにでも絞るとの事。揚げ物や肉や魚は当然、刺身や味噌汁にまで絞るんだとか。

しかし考えたら家に温泉があり料理に塩でなくかぼすをかけて食う生活を長年続けてたら健康にめちゃめちゃ良いだろうなと思った、。

実際、大分は健康寿命日本一らしい。

かぼすかー。
俺も買って帰るかな。
減塩生活スタートさせるのも良いな。

旅の夜にひとり。
知らない町を千鳥足で歩く。
静かで確かでささやかな人生の幸せ。



べろんべろんに酔っ払ってても。
ホテルの部屋に自力で帰れるのなら。
今日もセーフですよね?神様。



ちなみにこれが。
幽霊ホテルの屋上の大浴場。


翌日の昼間かな?
いつ撮ったか覚えてないけど、、。

屋上に温泉が出てるなら、部屋のユニットバスが死亡しててもまあ許せますよね。

しかしワイルドな風呂だ。
不衛生と言われればそれまでだけど。

俺は快適でしたよ。
いい感じに朽ちてて。

忘れられた遺跡のようでした。
宮崎アニメかな?と思いました。

実に良かったです。



一応ゆうとくと。

きっちり本物の温泉っす。

さすが別府。

つか百均のクリアファイルに入れてピンで留めるなよ。額に入れろ額に。

さすが別府。





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