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第6話「ドレミに大苦戦・・!!」

第5話では、「はじめての音楽授業」をなんとかやり遂げた長谷川先生の姿を描きました。第5話では、4年生のリコーダーの学習に取り組む様子に焦点を当てたいと思います。4年生のリコーダーは、技能の差が大きくなる時期でもあり、指導に悩まされることも多いですよね。第6話は、リコーダーの演奏をするため教科書にドレミを書かせるように指示した場面から始まります。さて、どのような授業になったのでしょうか・・?

主な登場人物(実在する人物と関係ありません)

  • 新任教諭(音楽専科)長谷川先生

  • 担任の先生(音楽部 長谷川先生の先輩)鈴木先生

  • 指導教官(ベテラン教務主任)村上先生

  • 斎藤先生と同期の音楽専科(他校に配属)岩倉先生

  • 研究会の主宰者(ベテラン音楽専科)日村先生

第6話 「ドレミに大苦戦・・!!」

「先生、終わったんですが次は何をすればいいですか?」
「わからない・・・」
「できない!面白くない・・!」

長谷川は困惑していた。4年生の授業で、ここまでザワザワしてしまったのは初めてであったからだ。今日の授業は「歌のにじ」のリコーダーの学習である。リコーダーの練習をするために、「楽譜にドレミを書きましょう」と指示したとたんに騒がしくなってしまったのである。

「終わった人は、困っている人を助けてあげよう!」
「わからない人は先生のところにきても大丈夫だよ。」

あわてて、声をかけたが適切に指示が通らない・・。(楽譜にドレミを書くことはそんなに難しいことなのか・・?教科書に階名も載っているのに・・?)

小さいころから音楽に慣れ親しんできた長谷川にとって、今日の出来事は忘れられないものとなったのであった。

作者コメント

長谷川先生と同じような経験をしたことはありますか? 楽譜と聞くだけで暗い気持ちになってしまう児童もいれば、ピアノを習っていてスラスラと読める子がいるなど、児童の実態は様々ですよね。そのような状況にもかかわらず、「楽譜にドレミを書きましょう」という指示を出しただけでは、先ほどの長谷川先生が教えていたクラスのようになってしまうと思います。それでは、このような場面で混乱を少なくするためにはどのような手立てが考えられるのでしょうか?

学習進度の差にどう対応していくか

スラスラ音名を読める児童もいれば、時間がかかってしまうor時間をかけても読めない児童もいますよね。そのような学習進度の差に対応していくために、以下のような手立てをとったことがあります。

レベル別の楽譜を用意する
音名が全て書いてある


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