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児童養護施設の仕事を挫折して…

私は乳児院の保育士として働くことが希望、いえ理想でした。しかし乳児院の就労先はなく、児童養護施設の仕事に就きました。

 私は乳児院の仕事を探しましたが、この時、乳児院の求人はありませんでした。

その頃の乳児院は、乳児が2歳になるまでが対象(原則)で、その後は児童養護施設にて養育することになっていました。

幼児が2歳という年齢で、他施設に移行することには、幼児にとって大変なプレッシャーになるのでは?と疑問でした。

*児童養護施設も最近は変化しています。養護施設内に乳児院を併設しているところが多いようです。少人数で、家庭的なグループ分けをしている施設も多いようです。

理想を掲げて就いた仕事でしたが、この時ほど、理想だけでは勤まらないことに気づきました。理想と体力、心身共に健康であることが必要であることを身に沁みて感じました。

児童養護施設は、保育士5名、男性指導員2名でした

朝6時~夜10時までの就労時間でしたが、担当児童を学校に送り出した後の業務が、洗濯、掃除、調理の手伝い等(各担当者)を済ませた後は、児童が帰寮するまでは、本来は休憩時間でした。

休日は週1回で、月に連休が1回です。寮長が、保育士の休憩時間になると【福祉の心は奉仕の心】と言い、布団干し、シ―ツや布団カバー洗濯等を命じました。
入浴は、児童が入った後でしたので、夜10時過ぎになります。

日曜日は、児童と一緒に草取りをしました。児童も休みが休みになるならないとブツブツ言っていました。

担当児童(小学生~高校生)は9名です。仮に、担当の児童が病気した場合、その日は保育士が休日であっても、休日にはなりません。その病児を病院に連れて行き、治療後に休日になり、夜中に休日といった感じでした。*日中担当職員ありでしたが。

夜勤・当直(月に5~6回)の後、そのまま通常の勤務に入ることもありました。それが当たり前になっていました。

県から施設に、度々指導があったみたいですが、一向に改善はありません。心身ともに悲鳴を上げました。身体が持たなくなりました。児童は可愛いかったので、大変な葛藤がありましたが…
休日は、唯々身体を休めるだけになりました。

理想だけでは、仕事ができないことを身に沁みて思い知りました。

*現在でしたら、労働基準法違反です。私は、倒れる前に辞めることを決断しました。

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