修了考査合格までの道のり(自己紹介)【後編】

前回の続きです。

今回は修了考査受験記です。

自分でもいい歳して恥ずかしい気がしてきましたが、
しく◯り先生的な感じで読んでいただけると幸いです。
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会計士試験合格後ですが、補習所にはちゃんと通っていました(入所の挨拶文読みました)。

なお、地方住まいにつき、補習所には3時間弱かけて通っていました。

6時台に出発→講義3コマ→23時頃帰宅
という地獄の週末でした(割りきって泊まって帰ることもありましたが)。

幸い再就職が4月からだったので、それまでの間にある程度講義は消化できましたが、それでもタフでしたね。

監査法人勤務じゃないので、補習所代も自腹ですし、交通費ももちろん自腹。
(修了考査でもかなりの出費で、この資格で稼ぐどころかめちゃくちゃ赤字被っている感。)

ちなみに補習所では順調に単位を取れていました。

考査も地獄の課題研究も点数的にはそんなに心配せずにすみました(今より点数が取りやすかったのかもしれませんが)。

無事単位を取りきり、いよいよ修了考査へチャレンジです。

・H28

私が修了考査に最初にチャレンジしたのは、まだ合格率が7割時代の頃でした。

頭では早めに始めた方が良いだろうなと思っていましたが、試験1ヶ月前くらいからやればいいと言っている人が多い時代だったので、ついつい怠けていました。

当時は決算担当のチームにおり、決算がかなりの地獄だったことや、ゴルフにハマっていたこと等、勉強を後回しにする理由はいくらでもありました。

10-11月くらいから始めれば何とかなるだろう。そう思っていました。

しかし、思いもよらない展開となります。

9月の終わりから約1ヶ月半、東京での研修(仕事関連)に参加することになったのです。

その研修でも最後に試験があり、課長から軽く(冗談半分で)脅される始末…。

良い成績をとれば昇給ボーナスもあったので、修了考査の勉強そっちのけで研修の勉強を頑張ってしまいました。
(研修では好結果を残せました。)

研修を終え、帰ってきたら修了考査まで残り1ヶ月程度。

そして、間もなく中間決算で、帰宅が遅くなる日々となってしまいました。

結局ほとんど勉強ができずに本番を迎えました。

それでもまだ、「上位7割に入れば合格できるんだから、可能性はあるんじゃないか。」と甘い考えでいました。

論文式試験の場合、下位3割というと当時は全科目平均が足切り(40)に近いくらいのレベルでしたし、ほとんど勉強していない人も一定数いるだろうと思っていました。

典型的な落ちるタイプの思考でした。

試験はそれなりに難しかったですが、解答欄は頑張ってそこそこ埋めたし、可能性はあるんじゃないかと思っていました。

結果、補習所の知り合いは全員合格したさなか、自分だけ落ちました。

補習所の単位を順調に取れても、勉強しなければ修了考査はあっさり落ちるんだなと思いました。

・H29

この年は仕事で会計システムの更新準備があり、ほぼ一人で調達計画や仕様などを作成していたので、遅くまで仕事をすることが多く、勉強する気が起きなかったため、受験を見送りました。

・H30

今年こそはと思って春頃から少しずつ勉強を始めます。

しかし、勉強は思うように進まなくなります。

理由は…結婚でした!

新婚旅行と挙式(身内だけ)をまとめてハワイ🏝️で行い、手間を軽減しようと考えていましたが、何だかんだ準備が大変でした。

挙式と新婚旅行を終えて日本に帰ったらもうはや12月。

それでもH28よりは勉強したから何とかなるかもしれないと思い、受験しました。

事業税が出題されて面食らいましたが、前よりはできたし、合格可能性はあるだろうと思っていました。

周囲の方もわりと「できなかった」と言っており、勉強を頑張った人はあまりいないのかなと思いました。

すると…合格率がなんと56.1%!
私の名前はまたもありませんでした。

一体何が起きているのか…と思い、そこまで勉強を頑張ったわけでもないのに、ショックを受けました。

・R1

この年も受験を回避しました。

結婚生活の準備や諸問題の解決に時間をとられ、極めつけは修了考査の試験日近辺で第一子が産まれる予定となり、試験を受けに行けそうにありませんでした。

合格率がとうとう5割を切り、どのみち受からなかっただろうなと思うと同時に、一生受からないんじゃないかという思いも芽生えてきました。

・R2

仕事が比較的落ち着きそう、かつ、コロナで家にいることが多かったので、今度こそ合格目指して頑張ろうと思い、4月から勉強を開始しました。

最初は比較的順調に進んでいましたが、基本的に子どもとずっと一緒にいたので、思うように勉強ができなくなっていきました。
(とはいえ、スマホアプリをやったりもしていたし、言い訳にすぎない。)

気がついたら試験範囲を全然カバーできていない状態となり、この時ばかりは自信がまるでない状態で受けに行きました。
(コロナの影響で都市部の受験地に行くことが危ぶまれましたが、職場から許可が下り、行かせてもらえました。)

試験は最初の会計でいきなり心が折れました。

理論を中心に全く分からない(知らない)問題が多く、テキストに載っておらず全く対策できていないIFRSからの出題がかなり多かったのです。

心が折れたせいで、得点が見込めた資産除去債務等の問題が丸々白紙で、終わったなと思いました。

その後は気を取り直して一応頑張りました。

しかし、税で消費税や受配(法人税)などの稼ぐべき箇所でミスを重ねており、合格は難しいことを悟りました。

合格発表は私にしては珍しく、しばらく結果を見ることができませんでした。

現実を受け入れたくなかったのです。

合格率がまたも5割を割っていたことから、不合格を確信しており、成績もひどいだろうなと思いました。

しばらくして成績通知書が来たので、不合格だったのを知り、恐る恐る成績を見てみると…

試験中に心が折れた会計がなんとB!

白紙だった資産除去債務等が全員正解になったので、Cは少し期待していましたが、まさかBとは思いもしませんでした。

そこそこ手応えがあった経営・倫理もB。

監査も思ったよりはできていてC。

税はほぼ手応えどおりのD。

正直思ったより出来ていたなと感じました。

また、税以外は採点が甘めなのかなと思ったのと、税をしっかり勉強したら合格のチャンスがあるかもと思い、次こそ合格するぞ!とやる気がみなぎってきました。

・R3

試験後に不合格だと思っていたため、1月からさっそく始動します。

そして、今まで大原の教材で勉強してきましたが、このタイミングでTACの教材に切り替えました。

TACの教材を見たとき、これをちゃんとやれば合格できそうだと思いました。

忘れている箇所やそもそも勉強してこなかった箇所を中心に進めていきました。

なお、どうせ勉強できる時間は徐々になくなっていくと思い、答練は捨てて、過去問の出題傾向を掴みつつ、テキストと問題集に絞って勉強していきました(主にテキスト)。

そして、案の定やる気とは裏腹に、思った以上に勉強する時間がとれなくなります。

この年は本当にハズレ年で、チームに欠員が出たり、異動が多かったり、そのくせ規制の改正や税務調査等々の調査が重なって、プライベートでもみんな調子悪くて、本当にタフな一年でした。
(何とか無事乗り切りましたが、残業時間は前年の倍以上。)

でも、今年こそは諦めたくない。

試験のせいで他のいろんなことが身に入らないし、家族にも迷惑をかけ続けていたので、今年で何としても決着をつけたい。

その思いで、例え時間が作れたのが24時以降だったとしても、そこから30分~1時間でも勉強するようにしました。

ただ、それを毎日するのはやっぱり難しく、土日も子どもの相手をしているので、思うように勉強時間は伸びませんでした。
(もちろん試験休暇なんてものはありません。)

結局、試験直前や試験と試験の間の休憩時間もしっかり勉強して、ようやく150時間(累計では推定265時間)というところでした。

勉強内容はとにかく穴埋めというか、出題可能性が高めだけど手つかずだった部分を中心にやりました(税に大半を費やしました)。

本番直前は、去年とは打って変って、とにかくやってやるぞと息巻いていました。

勉強不足に変わりはないけど、厳しい環境の中やれることはやったし、前回以上の結果は残せるはずだと思って挑みました。

本番はとにかく問題のミスリードをしないように集中して解きました。

また、経営・倫理以外は私の回答スピードだと一部手薄になってしまうところが出てくるので、解答しやすいところから解答するようにし、解答が難しい箇所を最後に回して、部分点狙いでキーワードだけ書き殴って短文で迅速に解答し、白紙にならないようにしました。

試験終了後はどっと疲れましたが、手応えはこれまでと比べて一番良かったし、やれるだけのことはやったと思えました。
(発表が近づくにつれて不安が増していきましたが…)

試験後に一番好きな店のラーメンを食べましたが、本当に沁みましたね。

試験後は情報を見れば見るほど不安になっていったので次第にシャットアウト。

試験後も3月まで本当に忙しかったので、気がついたらもう発表という感じでした。

発表までは手薄だと感じた監査(委員会報告書)を時々勉強していました。
(燃え尽き気味であまり捗りませんでしたが)

合格発表は話の流れで発表日の仕事終わりに家で妻とパソコンで見ました。
(落ちてた時の空気は考えたくありませんでしたが…)

結果は…

合格


公認会計士試験に合格してから約8年半かけて、ようやくたどり着きました。

監査未経験のいわゆるクソベテでも、諦めなければ合格できました。

勉強そのものは嫌いではないのでそんなに苦ではありませんが、この試験は本当に負担が大きいので、解放された喜びが大きかったですし、よく4回も受けたなと思います(交通費・宿泊費・受験料も累計してかなりの額に)。

以上が会計士を志してから修了考査合格までの道のりでした。

こうやって書くといかに回り道をしてきたか思い知らされます。

原因は、

・自分は会計士として生きるんだという覚悟が足りなかったこと
・リスクを過度に恐れて、好機を逃したこと
・やるべきときにやるべき事をしっかりやってこなかったこと(火が着いたのが遅かったこと)

だと思います。間違いなく(特に3つ目)。

本来なら10年くらい早く修了考査合格まで辿り着けたのではないかと思いますが、これもまた人生。

それなりに幸せに生きていけているので、後悔はないです。

ただし、人には全く推奨できない歩みですので、これをご覧になられている皆さまはこうならないよう、私を反面教師だと思って日々邁進していただけたらと思います。

結局かなり長くなりましたが、以上です。
(令和3年度の試験結果については、届き次第追記します。)

次回は予定を変更して、予備校教材の個人的感想について掲載したいと思います。

【5/4追記】

令和3年度の成績通知が来ましたので、掲載します。

わりと作戦通りの結果でしたが、できれば税はBに乗せたかったですね。。。

詳しくは後続の記事にて触れていきたいと思います。