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キャッシュフロー

子牛が安くなるとよく出てくる話しに自分で肥育した方が良いのではないかというのが出てくる。
これは昔からで子牛が高いと肥育農家さんは繁殖経営に乗り出すとかいう事もある。

ボクが前から気になってしょうがないのだが経営者だったら肥育農家さんが子牛100万円で買って良い子牛が買えたと涼しい顔で言っている。→そんなに儲かるならボクも肥育しよう!って何故ならなかったのかってとこだ。

経営者ならそうあるべきだ。

子牛が安い→安く買って儲けてるとお思いですか?
子牛が安い→ズルをしているとお思いですか?

ボクは長年、高い時も安い時も市場に来て子牛を買い続けてくれたプロの肥育農家さんの押したボタンの方を信じますよ。その子牛はその価格なのです。

プロである肥育農家さんがその価格で買ったとしてもその牛が儲かるならとは限らない状態なのに素人の繁殖農家が肥育をしてそれ以上の価格で売る事が出来ますでしょうか?

経営者が最も気を付けていることはキャッシュフローの額です。それは借りたお金だろうが自分の手持ち資金でも構いませんが現金及び即、換金可能な資産を持っているのかという点を気を付けています。それも不足の事態に備える為に固定費の半年~1年分を持つように心がけます。畜産の場合は更に変動費を持つ必要があります。

肥育に移行するという事は現金収入を止め更に多額の餌代の飼料費が発生する事になります。その分を借りれるのならまだ良いですがキャッシュフローは悪化します。

そもそも肥育がしたくてやられたり理由があるならやってみる事は良いと思います。
しかし子牛が安いから肥育をするという考えならボクも止めます。
どうしてもやられるなら安い子牛を買ってやってみるべきです。そうした方がより鮮明に結果が分かります。

それより我々は繁殖農家としてまだまだ出来る事はあるはずです。生産率は極限まであがっていますか?事故や病気はありませんか?お客さんの求められるものを提供出来ていますか?

こんな嫌われるような事は言いたくないのです。ボクの経験上、耳障りの良い事を言う人はあなたの事など何も心配などしていません。あなたがどうなろうが頑張りましょうねで終わりです。
苦言を言ってくれる方は同じ牛飼い仲間が苦境に向かっている事を伝えてくれているのです。

酪農家さん達の子牛が1000円になった時に持って帰って肥育すると言った方はいません。なぜなら彼らには他にやるべき仕事がたくさんあって本業に邁進する事の大切さを知っているからです。

次回こそはもう覚えてもないけど続きを書きます。


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