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超短編小説 そこの夫婦

どこにでもある住宅地にその家はあった。木造建築でツタが絡まり朽ちてしまうかと思うくらい古い家だ。

そこに夫婦が住んでいた。二人とも体は大きいがにこやかで社交的。奥さんの物腰も柔らかい。

宅配便が届くのをよく見かけるので、お金には困っていないのだろう。

独居老人の世話をしていて近所の評判もいい。

奥さんが誰かに罵声を浴びせているのを目撃されることもあるが、たまにはそんなこともあるだろう。

最近は、子供のいない家の旦那さんが突然亡くなって、夫婦が相談に乗っているそうだ。

夫婦の家の新築工事が始まった。

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