マガジンのカバー画像

短編小説

32
小説まとめました ほとんど超短編小説 思いついたときに書くので不定期です
運営しているクリエイター

#日常

超短編小説 だれかの日常

4月に入った。新入社員が自分の課に配属された。新人と顔を合わせ仕事の説明をする毎日だ。下手なことを言うと辞めてしまうからと上司に釘を刺されている。面倒くさい。毎日ピリピリしている。こっちが辞めたいくらいだ。新人が失敗しても笑ってはいけないとか。笑って許すとかもだめらしい。年々、新人に対する態度は厳しくなっている。もうここまでいくと新人は文句言う置き物と思うしかないようだ。 神経すり減らし残業を終え家路につく。よくある住宅街。時間は夜10時。ちょっと強い風で小雨が降っていた。