結露

冷えたグラスそっと柔く指を滑らせ
小さく灯るランプの下敢えて遅らせる
「うん」の返事のための一瞬の間
その間もうるさすぎる喧騒
グラスと料理で彩られたテーブル
君がどんどんひいてるレール

僕は全部わかってる
後は僕の手にかかってる
一度踊った心も
街に湿った空気が流れ込む度
我に返った僕がかき消す
僕は静かなあの瞳を愛してる
まだ正解を探してる

冷たい白と輝く青
艶かしいオレンジ色と辛すぎる黒
曇った透明は危ない、黄色信号
募った想いは儚い、意味がないの
愛は虹色
恋はカラーレス
僕の目はきれいに映すまるでミラーレス

少し結露した窓ガラス
そっと君をエスコートしてから
手を振って眺めるテールランプ
ヒヤリすこし汗をかいた
キラリと光った涙思い出した
ぐっと息を飲み込み
フットワーク軽く歩く
僕はもはや進むしかないから

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?