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神宮外苑でみた大道芸 前編【2009年11月】

2009年11月の、とある土曜日に見たもの。

いちょう並木が有名な明治神宮外苑へ行きました。
11月、いちょう並木はやっと色づき始めた頃合い、見頃にはまだ早かったのですが、秋晴れの快晴もあり多くの人がいちょう祭りに訪れていました。
メイン会場とも言えるエリアは、飲食の模擬店や各地の物産販売などお祭り騒ぎな賑々しさでありました。

あるポイントには、地面に1m四方のベニヤ合板のような板が20枚ほど敷き詰められて、ちょっとした区画がされていました。
そこでBGM的な音楽が流れる中で、いくつかの道具を使いウォーミングアップのようなことをやっている男性がいました。
ちょっとコンビニへ、みたいな感じのずいぶんラフな服装です。
ヘッドセットマイクで一人ぼそぼそと話している男性は、これから大道芸ショーを始めると言っていました。
その様子に、いちょう祭りに遊びにきていた子連れ客や老年夫婦などが次々とやってきました。
これから始まる大道芸人の人のパフォーマンスを見ようと腰を下ろす人も少なくありません。
20、30人ほどお客さんが集まったところで大道芸人の人は、細長い風船を膨らませました。
お客さんに背中を向けるように立った大道芸人の人は、背中のあたり後ろ手でその細長い風船をひねり始めました。
大道芸人の人は見えない状態で風船をひねり続けていると、あれよあれよと組み合わされた3本の風船が、ハートに囲まれた二匹のかわいいプードルちゃんになったのでした。
手の感覚だけで作っているのだから、相当練習したんだろうなぁ。
もう少しお客さんを集めたいという大道芸人の人の“やらせ的集客”の効果もあり、大道芸を見る人々は、あっという間に100人を超える数になっていました。
小道具を使ったマジックを連続して見せたりして、お客さん全体からのまとまった拍手や歓声が起こったりするうちに、お客さんの数はさらに飛躍的に増えて行きました。
いちょう祭りに来るのは時間に余裕があるヒマな人も多いし、とか言ってはいけない。
確かにその話し方は明るく闊達ではないけれど、なんとなく興味を引くような面白みのあるトークであり、「なんか面白そうなことやってるし、ちょっと見ていこうかな」と思わせるような謎の超音波でも出しているような雰囲気で人を寄せ集めるのでした。

普段はやらないというタバコを使ったマジックも見せてくれました。
インチキが無いようにお客さんから借りたタバコとライターを使い、点火。
大道芸人の人は握りしめた左手を突き出すと、煙のあがるタバコをその拳(こぶし)の中へ突き入れました。
熱そう、、、。
手の中で燃えているタバコ、大道芸人の人の「1、2、3、、、」のカウントとともに広げられた左手。
タバコは鮮やかに消え去りました!
それは忍法・タバコ消失ですか!! ←なぜ忍法?
驚きの声と拍手が起こり、しっかりと大道芸的雰囲気が出来上がってきたところでジャグリングショーへ。

神宮外苑でみた大道芸 後編につづく


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