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【予選全勝】前のめりタケルライコのススメ【全文無料】

 本記事では、今ポケカで話題の、ドラゴンタイプ、弱点なし高耐久のポケモン、ドラパルトex……ではなく、タケルライコexデッキについて紹介していく。この度、ごとう名義でシティリーグベスト8まで食い込めたので、備忘録的に記していこうと思う。全文無料なのでどうぞ。ぽっと出の田舎プレイヤーが有料記事書いたって仕方ねえだろ!? まあ、ワイルドサイバー環境のとき、僕のサーチ力が足りないのかタケルライコexの記事があんまりなくて困ったので、タケルライコユーザーの一助になれば嬉しい。このままだとドラパルトexの方が先に研究が進んでしまう。ちょっと可哀想やん。構築にあたっては、Qちゃん様のnoteをおおいに参考にした。ていうかQちゃんさんの記事読んだので良いよ(丸投げ)。
※本稿はたぶん初心者向け記事です。

1.コンセプト

発表されたときは話題やったのに、皆さん古代バレットに浮気。

 「タケルライコexの良さを押し付ける」これに尽きる。ではタケルライコex(以下ライコ)の良さとは何か。カード単体で見てみよう。それは情報公開当初から言われていた高HP、青天井の攻撃力である。
 プレイヤーなら分かると思うが、HP200〜250辺りは、10の違いが雲泥の差である。トドロクツキexやテツノカイナexの230でもヒイヒイ言ってるデッキがある中、240は頭ひとつ抜けている。ワザ「きょくらいごう」も70基準なのが強い。これはチラチーノの「スペシャルころころ」でも証明されている(これを三年前から打ってたメロエッタってなに???)。
 上ワザ「はじけるほうこう」もおまけにしては十分で、手札トラッシュの効果もオーリム博士の気迫やスナノケガワexの特性「じりょくきゅうしゅう」と相性が良い。実際打ったし。逃げる3以外完璧だこの子は。余談気味だが、青天井火力はズガドーンGXもそうだし、ライチュウVやパオジアンなども環境入りしているので、ライコも今後の伸び代はかなりあると考えている(って言っとけば環境入りしたとき預言者面できそう)。
 この「攻守共に数字がデカイ」「弱点がない」を活かすこととした。

 では運用の上で課題は何か。大きくは二つあり、「ワザに必要なエネルギーをどう付けるか(雷と闘の二種は若干大変)」「相手からの手札干渉がキチイ」である。ちなみにライコのデッキはいくらかタイプがあり、それが研究途中の証拠でもあるのだろうが、スナノケガワとセットの「ケガワ型」、ロスト軸と合わせた「ロスト型」、サーナイトexと合わせた「サーナイト型」などが挙げられる。ケガワ型以外の詳細は他サイトを見てください。ポケカブックさんとかがすげえ分かりやすく書いてくれているから。

 エネ問題。これは古代ポケモン専用のクソつよカード「オーリム博士の気迫(以下気迫)」はもちろん、「ミラージュゲート」、ライコの必要エネと合わないが「サイコエンブレイス」などが挙げられる。エネルギーシールとか言い始めたらキリないからやめよ。
 他の型を否定はしないが、僕は奇をてらわずスタンダードなケガワ型を採用した。どちらかというと消去法的な理由だ。デッキの内容から話が逸れるが、正直、今の初心者やお子さんがバカスコ来るシティリーグ、自分は五分で終わらせるくらいの気概がいる。強いプレイヤーの受け売りだが、他人は変えられないので。ロスト軸やサーナイトは、個人的にはどんな上級プレイヤーでも時間切れがあり得るデッキだと考えている。あとは自分がどれだけ早くプレイするか、投了などの判断ができるか(勝ち負けの見極めが素早くできるか)が問題だが、この辺の問題から僕は時間のかかるデッキは避けがちだ。もちろん、アグロデッキだからといって無駄な長考はあってはならないが、自分側が五分で終わらせるという条件が満たせないためロスト軸はナシに。
 サーナイト型について。サーナイトのメリットは、サナex自体はベンチに控えていて、他の非エク(サイド1枚しか取られないカード)に攻撃させること、サナexを狙うにも300以上の打点が相手側に必要なこと、にあると思う。すなわち超デッキ従来のアタッカーはフワンテやサケブシッポ、ハバタクカミなどになるわけだが、この辺のHP100以下のポケモンで戦うと、当初のデカい数字を押し付けるということができない。それにサーナイトデッキの「非エクで戦う」というメリットも、ライコがいるせいで薄れてしまう。お互いのデッキの良さが相殺される気が個人的にはしている。けどそもそもマジでサーナイト詳しくないし、サナライコ使いの人、使い勝手教えてくださいまじで。本当にライコと超デッキのシナジーが分からない。繰り返すが否定する訳ではないし、実績としてサーナイト型が勝ち進んだ大会結果もある。
 そういった流れから、シンプルなケガワ型を使うことにした。こっちは正面から殴るだけだから楽で良いぜ〜(脳筋巨大両腕米津玄師)。

 手札干渉がキチイ問題。ナンジャモ、ジャッジマン、どちらも致命傷でございます。これはライコに限らず古代デッキ全般の問題だと思う。ていうか、ライコ弱点がなし高耐久って言ってるし言われてるし、カードには弱点書いてないけど、手札干渉が最大の弱点なんやわ。毎ターン手札が変わっても不思議ではない今の環境、この問題は無視できない。きっと、「はなえらび」で対抗するのがロスト、「リファイン」で対抗するのがサナ型なのだろう。それでケガワ型ならどうするか。後から手札を引くことがほとんどできないため、「山札を強くする」のである。詳細は後述する。
 アンフェアスタンプやめてくださいしんでしまいます。

 とにかく、「高耐久! 無限の火力!」これ。ほぼ毎試合350打った。気持ちエエ〜!

2.当日の対面

これ初期案。メタモンとか入れてた。何がしたいん?

 対面と所感。勝った試合の反省はあまり必要ないかなと考えている。みんなも負けた理由の方が気になるでしょ? ならない? 対戦結果はこ↑こ↓

予選
ミライドン 先○
カシラカイナ 先○
ドラパルトex 後○
ゲッコウガex 後○
ガブリアスex 先○
決勝トナメ
タケルライコ 後×(ミラーで負ける悔しさは異常)

 みなさん対戦ありがとうございます。悪リザもルギアも当たらなくてびっくりしたが、ある意味デッキがばらけてて良環境なのかな? ちなみにルギアは当たったら負けだと割り切ってました(困惑)。以下所感。

1戦目 ミライドン
 一つ明確なミスがあり、先1をブーエナつきライコ単騎で終わったことだ。これは深く反省すべき点で、「後攻1から、体力300は流石に倒せないだろう」と踏んでいて、手札に抱えたライコは出さなかった。変に呼び出されることを恐れたためだ。だが、お相手がめちゃくちゃ強くて、シークレットボックスから森の封印石やらエレキジェネレーターを持ってきて、封印石からまたジェネレーター(推定)を持ってきたので本当にキモが冷えた。結果的に二発のジェネレーターは、2枚、1枚とヒットして、手張りと合わせて4枚で止まってくれたため耐えたが、あと1枚多ければ負けていた。僕がブーエナつけていなくても負けていた。この日一番ゾッとした瞬間だったし脇から変な液出た。電気椅子送られる前の囚人ってこんな気分なんやろなって(雷デッキだけに)。
 ともかく、2体目のライコを置いておくべきだった。仮にやられても、試合が終わるよりはマシである。

2戦目 カシラカイナ
 お相手が最初以外サポートを使えず止まってしまい、きょくらいごう打ち続けて勝ち。

3戦目 ドラパルトex
 お子さんがきたので驚いた。だが僕と当たるということはこれまで負けていないわけで、こういったお子ちゃまには容赦せず全力でかかる必要があるからみんなも覚えておいてほしい。子どもいじめではない、大人の自虐である。彼らには、日々の労働による負のオーラが一切なく、冴えた若い脳みそで毎試合戦っているのだ。アラサーのそれとは精神的スタミナがダンチだぜ。
 サイドはドラメシヤ→ドロンチ→ドラパルトex→プライムキャッチャーロトムVで取り切って勝ち。相手が若干ボールやポフィンに触れるのが遅く、ドラパルトexを倒した後に2体目のドラパルトがいなかったのが幸いだった。ドラパルト対面はこれからこなす必要があるが、おそらく一体のドラパルトに二回ファントムダイブを打たれたらほぼ負けである。最近の子どもがこええよ僕は。

4戦目 ゲッコウガex
 お互い回ってた気がする。プライムキャッチャーは絶対にピジョットexに打ってください。そこ以外で使ったら多分負ける。悪リザ戦でもそうやで。

5戦目 ガブリアスex
 お互いに止まり、後攻4ターン目で僕側がやっと攻撃。二人とも事故った中を、なんとか拾わせていただいた。

トナメ 6戦目 タケルライコ(パルキア型)
 本日最初で最後の負け。最も反省が多い試合。ミラーマッチ。最初に僕が相手のチヲハウハネをとり、相手ライコとる、僕オリジンパルキアとる、相手ライコとる、僕相手のライコをとる、相手ボスの司令→ケガワにあくうのうねりで負けた。ライコが多すぎて分かりにくいなこれ。敗因はシンプルに、僕がサイドレースを意識できていなかったことにある。
 そもそもこのケガワライコは、サイドを相手より先に取り、隙を与えずそのまま取り切るデッキ。このミラーにおいて非エクをとる意味がほぼない。最初に1枚サイドをめくっても、最低で相手のポケモンをあと3体倒す必要がある。相手側も毎度exを狙えば3回の攻撃で済むので、この時点で一手遅れてしまった。結論、ライコミラーは非エクを無視するべし。ライコミラーの練習なんかやってねえよ! でもお相手も久々にミラーやったとおっしゃっていたので、その場の対応力で負けましたね。完敗だ。
 「少ない攻撃でサイドをたくさん取り、相手には攻撃の手間を増やさせる」というサイドレースの基本、ポケカの基本を失念したところに僕の敗因がある。

3.レシピ

 雑に貼っとくわ。質問あったらコメントやTwitter(@fumizonosora)までどうぞ!

当日のリスト。検索で出てくるやつ。

4.採用カード

 え、文字数やばくない? 他のケガワ型ライコと違ってそうなところを書きます。ポケカの基本かもしれないけど、とにかく強いカードは4枚投入、そこから引き算したり、用途的に外せないカードを入れたりしている。押し切るデッキなので、ロストスイーパーなどの対策カードは入れていない。対策したかったら他のデッキ握るか、型ごと変えた方が良い。

ポケモン
タケルライコ4
 なんか3枚の人が多いけど、ほとんどどの記事を見ても、「ライコスタートが嬉しい」「ライコスタートが強い」「先攻なら2ターン目きょくらいごう、後攻でもはじけるほうこうが打てます」とか書いてある。スタートして嬉しいカードなら、4詰みダルォォ!? だから4。スタートしたいポケモンが決まっているなら、そいつは4枚入れる!

コライドン1
 サブアタッカーとして、120〜150くらいを出す非エクアタッカー。チヲハウハネの方が単体で完成していて使いやすかったので、外すならこの子。ごめんねアギャァス。

トレーナーズ
ヒスイのヘビーボール
 見たら分かるが、特性ドローが「かがやくゲッコウガ」「イキリンコex」しかいない。特にゲッコウガ、すぐにサイド落ちるからな。絶対抜くな。人生レベルで後悔する。

てちょう2、つりざお2
 前述した、山札を強くするために使う。シンプルな再利用カードであるだけでなく、実質手札干渉の対策にもなり得る。最初は両方1枚ずつで採用していたが、手札干渉されお通夜になりまくった。そこで2枚採用にすると、試合中盤で一度使うことができる。この手のデッキは毎ターン気迫を打つかどうかにかかっている(あるいは、構築単位で気迫に頼らないものにする)。
 なので、「次ナンジャモ打たれるわ」ってタイミングで気迫を山札に戻しておけば、ナンジャモを打たれても気迫が山札の上に上がってくる。打たれるタイミングは察してください。なんとなく分かるでしょ。自分のサイドが3以下になるターンも要注意で、ツツジを食らう可能性大だからだ。
 山札を5枚以下にしてから、てちょう→ポケギアを使えば、実質好きなサポートを持って来られるし、試合終盤、だいたいそうなる。
 「かくしふだ」をバカスコ打つ関係でエネルギーがすぐになくなるので、つりざお→大地の器で持ってきたり、とりあえずエネを戻して、次ターンのドローの当たりを多くしておくのがとにかく大事。

エネルギーつけかえ1
 初期は入れてなかったが、入れたら事故率が減った。気迫が別々のポケモンにエネを貼るため、その後一体のポケモンに集約させたり、雷エネしかついてないライコに、じりょくきゅうしゅう→つけかえで「きょくらいごう」を打たせることができる。盤面にエネ0枚の状態から、いきなり攻撃できる可能性を少し高めてくれる。結構重要だと思う。手張りを正確にできたり、山札のエネ管理が完璧にできる人には要らないかもしれない。でも一日に6戦以上やってるとミスるんすよ(迫真)。

ポケストップ4

出た当初は運ゲカード乙とか言ってました。スマソ

 これも3とか2の人が多い。だがこのデッキの永遠の宿敵、手札干渉と向かい合っていて、「手札干渉+ポケストップ破壊」が本当にキチイ。涙が出る。この世の終わり。今この瞬間に隕石落ちろと思う。スタジアム上から貼られたり、スイーパーで剥がされながら干渉→おやすみなさい。これ、古代デッキのあるあるね。「ポケスト割られながら干渉されて終わったー!」ってツイートしている人いっぱいいるじゃん。その人のリスト見たら、ポケストップ2枚だったりするじゃん。だったら4枚入れろ! 対策せずに「ポケストップさえ残っていれば……」なーんて言ってる人がポケカ強くなれるわけないじゃん、他のカードもだけど、枚数妥協してるうちは負け惜しみ言う権利すらないと思う。もちろん、ダブります、余ります。でも負けるより良い。僕は勝ちたい。
 スタジアム+スイーパーで、相手のデッキによっては二回三回ポケストップが割られることはままある。だから限界まで多くした。僕の試合中、テーブルにあるスタジアムは、ポケストップしか許さない。「ここまで割ったのにまだ出してくるのか!」って顔を何度も見た。そうだよ、スイーパーもナンジャモも入れずに枠使ってんだから(ポケストップバカ)。

 不採用カードにも言及したいが、文字が多くなるので割愛。とにかく色々試して、迷走した時期もあった。エーススペックは個人的にプライムキャッチャー一択。キョジオーンについては、ジオツムの特性がリファインだったら使ってた。

5.各対面有利不利など 雑記

 ほんまに雑記。体感の有利不利。

有利
アルギラ、未来デッキ、雷(ミライドン)など→ex主体のデッキには3体倒して勝ちのルートを取りやすい。
ロスバレ→数字で勝ちやすい、おとぼけスピットォ〜? かゆいですねえ。突然のガチグマには注意。

不利
ルギア→切ったデッキ筆頭。スペシャルころころで自慢の耐久が台無しに。サイドレースで追いつけない。世の中こんなのばっかり。
悪リザ→頑張ればいけるけど、上手い人にはサイド差4枚つけても逆転される。ナンジャモ打たれながらバーニングダーク300連打でいつの間にか負けている。
カビゴン→こちらのチヲハウハネも山札を削れるが、相手はリソースをめっちゃ管理してるので、ちびちびやってもあんまり意味ない。すごいつりざおでチヲハウハネを三回くらい蘇生させて殴りまくるのが一番良いまである。
アンフェアスタンプ→デッキじゃないけどこれ一枚で無理。僕の手札2枚て。打たれる直前は、せめてサイドを2枚取ること。

 話題のドラパルト対面に関しては、こなして無さすぎてよく分からない。有利という話も散見されるが、個人的には、1発目ファントムダイブでバトル場のライコ200、ベンチのケガワに60→次ターンボスケガワ→2発目ファントムでケガワ倒しながらライコに60でサイド4枚取り。とかもできるので、ほんまにライコ有利か? と思っているナウ(死語)。でも、ダメカンばら撒き系に対して、盤面の合計体力をあげること自体は対策になり得る。とにかくファントム二回打たれるのはまずいので、頑張ってきょくらいごう350ダメージ出して、ワンパンすれば良いんじゃないすかね(脳筋)。

6.その他

 以前から、シティのトナメに上がってnote記事を書くのが夢の一つだった。今回叶って嬉しい。対戦してくれた方やジャッジの方、ありがとうございます。
 次はもっと良い成績を残して、そのとき記事を書こう。念のため記すが、ここに書いたことは現時点での考えであり、僕のプレイスタイルや、目まぐるしく変わる対戦環境においては、すぐにズレた意見になってしまうこともままあると思う。あくまで、執筆時のことであると念頭においていてほしい。とはいえ、弱点がなく青天井、トップメタでもないタケルライコは、それなりの期間、環境の変化についていくことができるかと考えている。

2024.4月 ごとう

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