「優しさ」=「干渉しない」日本人

バイトを探していても、仕事を探していても、「アットホーム」の売り文句は多い。
日本人は異常に人間関係に敏感で、給料の高い低いなんかよりもよっぽど人間関係が大きなポイントだからだ。

「優しい人ばかりで、アットホームな社風(雰囲気)」
そんな場で上司から怒られたなら、それは「優しくない」。
怒られる(強い語気の発言を受けること、とも言い換えられるだろうか)ことを過度に嫌う若者の面白い傾向だと思うのだが、指導するという意味での「優しさ」さえ、最近は皆無な印象を受ける。

加えて上司が過度に話しかけたり、話をするのも「優しくない」。
プライベートゾーンの拡大とか最近は言われるが、まさしくこれが当てはまると思う。
気の合う人と付き合っていればいいという風潮、それが成立した学生時代を、少し前に時間を戻せば思い出される若者たち。静寂を美徳とする日本人の感性も相まって、コミュニケーションさえ優しさではなくなっている。

こうして見ると、
干渉しない=優しさ
の方程式が出来上がり始めているのは明白だろう。
じゃあ、本当の優しいって?


個人的には「おせっかい」なんだと思っている。
もちろん考え方とか生活圏に踏み込むほどのものではなくて、相手を見て気遣う適度なおせっかい。
調子が悪そうに見えたら、「無理しないでね」
「何かあったら聞いてね」の後の「何か困ってない?」
あとは「今どんな感じ?」とか。
必要なおせっかいは、「自分から話し出しやすい空気」をつくる言葉だと思った。


でもこれ、相手をよく観察してなきゃいけない。アンテナはってなきゃいけない。
ぶっちゃけ、めちゃめちゃ大変。

でも、優しい人はこれができる人が多いと思う。
こんな人ばかりの世界でないことも事実だけれど、増えればいいなと切に思う。


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