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終わっていない文化祭(後編)

「麗菜さんご準備できました」
そう男性スタッフに呼ばれ、
階段前に立ち、カーテンが開くと
制服を着た少し大人びた葉月がいた…

「お久しぶりです。小野寺くん」
「オレってわかってたの❓」
「ご予約のお客様の名前がオノデラ様で
その、夏に渡邉くんも来たよ」
「ええ、渡邉来たの!」
西村から話を聞いて、幻滅したとか軽蔑するとか言ってたくせに…
「だから、西村くんが来た時点である程度は覚悟していたから、ごめんね、当時の制服、サイズがもう合わなくて、えへへ」
こんな愛想がいい葉月、オレは知らない
「そのさ、オレ、話がしたいんだ❗️
だからその…」
「時間に限りがあるよ」
首を傾げ、人差し指を顎につける。
目線がオレの股間にいっている。
膨らんだ股間に…

「なんの説得力もないかもしれないけどさ
オレ、星岡の力になりたいんだ。」
「それで❓私を助けて、彼氏になりたいの❓」
「うう」
「小野寺くん、気にしないで、私、好きでやってるからさ、別にね、彼氏にならなくても…
できるよ❤️」
理性を押し殺して、オレは頭を抱える
「頼むよ。そんなこと言わないでくれよ!
なにがあったんだ!あの婚約者は上大岡に店出してるし、結婚するんじゃなかったの」

「いろいろあったかな…ねぇなにか飲まない
お酒もあるよ」
「…ウーロン茶でいいよ」
「オッケー」
冷蔵庫からウーロン茶を出してコップに注ぐ…
それを、葉月が口に含み

あ、、、、オレは星岡葉月の唇の感触を
はじめて知った…
それは想像よりはるかに柔らかでシットリとして…冷たい甘いウーロン茶が喉を流れる。

「葉月❗️ハヅキ」
理性なんか飛びオレは欲望のままに
葉月の身体を味わい尽くした…


「いっぱい出たね🈵」
コンドームに溜まった白い欲望を包み
丁寧に処理する…
オレが着てきたワイシャツを勝手に着てる…
「葉月」
後ろから強く抱きしめた…
「優しいね、小野寺くんは」
「オレ、本気なんだ。全然信じてもらえないかもしれないけど、話してよ。力になりたいんだ」
「小野寺くん…」
「なに?」
「もう、来ないでほしいな」
「葉月」
「高校生の時、ううん、もしかしたら
私が知らないだけで中学の頃から
小野寺くんに助けてもらってたのかな❓」
「違う、むしろ、中学の頃は卑怯な立場にいた」
「仕方ないよ。覚えてるよ、西村くんに
修学旅行で告白された時、私断って、
気まずい雰囲気になった時、小野寺くんが
西村くんを連れてってくれて」
「ああ」
前日から西村が告るって盛り上がってて
気になっていたから…

「高校生の時も色々フォローしてくれて」
違う、彼氏面していい気分になってただけだ

「ありがとう😊」

精一杯の笑顔を


「ああああああああ」
訳もわからずただ泣いた。
葉月は優しく抱きしめてくれた。

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お値段張りますが、満足できる出来栄えです。 単発売りはしておりません。

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ホントにありがとうございます😭 さらによい作品を作り還元していきたいと思います♪