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前夜祭ほどワクワクする時間もない

吉良は完成した「New Select」の看板を眺める。
まさにデスティニーグループの要塞のすぐ隣という立地…これから始まる宴を彼は心底
楽しんでいる…

「まるで子どもような目をされている」
店長を任せた平が苦笑いをしている…
「自由の象徴だよ。僕の戦いの最終章だからね」
「恋人をエイズで亡くされ、なぜNS店に
こだわるのですか?」
「僕が出さずとも、このコロナのおかげで
NS店は乱立するよ。だからこそ、彼らに
頑張ってもらわないとね」 
「劇的な試練ですか」

「トロピカルはデスティニーグループだけでなく川﨑堀之内のフラッグシップ店なんだ。
この夜職に就き皆が目指す頂…まさに
地上に舞い降りたオリュンポスの神々…」
「たったの4人ですが…」
「なかなか個性的な4人じゃないか。
ウチも事実上4人体制だ。この戦いを経験した
彼女たちがこの業界を引っ張るんだ」

店内に入るとすでに水穂がいた。
「あら代表」
「営業は明日だよ」
「まぁ明後日がひとつ大騒ぎになりますからねぇ。ちょっと紙吹雪でも作ろうかと」
「いいね。手伝おう」

3人で紙の花を切りながら水穂を眺める。
「あら代表から熱い視線が🩷」
「いや、失礼、まったく僕は黒服失格から
始まったからね」
「店の娘とデキてたんですよね」
「ああ、天秤宮 麗歩(レイフ)処女宮 スピカに次ぐナンバー2だった」
「トロピカル最盛期と呼ばれた時代ですね」
「時代がバブル景気というのもあったけど
やはり、技の川﨑を確立させたのは
我々という自負があった…」

     ▲  ▲  ▲  ▲  ▲  ▲

「ウゼェな」龍介は突き放した。
「お願い‼️抱いて、怖いの‼️お願い」
愛弓は涙を流して懇願した。
「は、明日にとっておけよ。明日から
めでたく高級公衆便女になるんだからよ」
龍介は大学を辞めて、もう完全に半グレだ。

「怖いのぉ」
「は、キモいオッさんが来るんじゃねぇの
たっぷり稼げよ!このオレをNGにしやがった
あのオンナを干上がらせろよ」

相変わらず、龍介の頭は星岡葉月のこと
でいっぱいだ。時間があれば星岡葉月の写真を加工して裸にしてネットに流して、
その作品でシコっている。

私は明日からホントにできるのだろうか
「まぁ頑張れよ磨羯宮 アルちゃんよ」

      ▲  ▲  ▲  ▲  ▲

「New Select」か、新たな選択肢
確かに新たな選択だ。星 飛鳥は
ホームページを眺め、ため息をつく。

おそらく吉良大和の真意はトロピカルの再興だろう。
なんとかこの川﨑堀之内を盛り上げ、
最終的な落とし前に自らの首を差し出す気だ。

このコロナ禍の混乱に乗じて
トロピカルを閉店させ、
サイデリアルと統合させる…
私の目論見に牽制するつもりだ。

麗菜を呼び会員制高級デリヘルを
紹介した…
彼女はソープランドにこだわりたいと答え
できればここに残りたいと言ってきた…

「ここで出会ったお客様を大事にしたいんです」
もし、私が現役の頃この話を持ってこられたら
いや当時の私も断っていただろう。
技の川﨑を確立させたのは私たちなのだと…

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お値段張りますが、満足できる出来栄えです。 単発売りはしておりません。

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ホントにありがとうございます😭 さらによい作品を作り還元していきたいと思います♪