琥珀色 序章【ニュータイプへの覚醒 】 2022-03-09(06-05加筆修正)
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ウクライナ避難民が「今は21世紀ですよ」と悲痛な声でインタビューに答えていた。対岸の火事ながら、自分もそう思っていた…。
機動戦士ガンダムのテーマは「ニュータイプへの覚醒」だと思っている。
人類は覚醒し、もう戦争という愚行を繰り返すことはなくなるんだ。という物語のはずだった。
戦禍の家であったホワイトベースは沈み、戦争の象徴ガンダムは捨てらる。
しかし、その後、ガンダムシリーズは復活し、アムロたちは戦争を続け、テーマ台無し、逆シャアでは「地球環境がどうのこうの」説教がはじまる…それ、ちがうだろって思った。
アニメ界最高の名作だったはずなのに、いつの間にか、ただの一タイトルになってしまった。
自分の小学時代の同級生の親は、ゼロ戦や大和を知りながらも戦地に行くことなく終戦を迎えた世代が多かった。友達の家に行くと旧日本軍の戦闘兵器の模型があったり、ナチスドイツ軍のシュマイザーMP40はスゲーんだぞと話す友達などと戦争ごっこで遊んだ。
その後、成長するにつれ、漢字が読めるようになり、実際の戦記などで知識を得ると大和、武蔵、最後の艦内の凄惨な様子やゼロ戦が無敵戦闘機でもない事、戦争の悲惨さを追体験できるようにはなる。
私の父は19歳時シベリア抑留者で、庭で孫達の髪を切り箒で集めておくと、それを見てPTSD症状を現した。ソビエト戦車の恐怖を実体験していた父にとっては、それより若い同級生の父親世代が日本軍兵器の自慢などしてるのは馬鹿らしい事だったと思う。
ガンフロンティア制作時、バグチェック調整などをしていると、ある開発員が自分の耳元に来て…。
「人殺し~」と囁いた。ナパームを使うたび、その囁きは続く
(才能ある人たちなので、いろんなタイプの人がいます)
自分は「これはトカゲが乗ってるんだよ」と言い訳をしながらも…。そうだよなーと思う。
ベトナム戦争の知識でナパームがどれだけ残虐な兵器かはよく知っていた。
自分も娯楽と言うと戦争を舞台に描きたくなるオールドタイプで、覚醒には程遠いのだ。
自分の長男は設定マニアで、自分にあのゲーム、このゲームの設定は?
と質問して来たり、解説をしたがったりする。
「それが作品であるか?無いかは?テーマが有るか?否か?」なんだよと言うと、ポカーンとしてしまう…。
最近は、喜怒哀楽もなく、ウクライナ関係のニュース以外はボーっと眺めてるだけだ。
ふとCMが目に入る、もう「振り向くなアムロ」という言葉が頭を流れる。
ガンダムへの思いは伊達じゃない。
ガンダムの本放映は、ほとんど見ておらず。アニメはくだらない物という感じだった。筒井康隆などの本を読むことが多くなってた私に、小学生の弟が見る事を薦めてきて、再放送で全編を見ることになる。
海のトリトンTV版の衝撃が蘇る…。
その後、イデオンは祖母が好きな都はるみがTVに出てた時は見れず、とびとびで見た。
(ビデオなんて無い時代ですから、見れるという体験は貴重な物でした。)
ガンダム~イデオンのテーマについて、映画への企画化の意見を送った。
数十ページはあったかと思う。冨野、湖川、両監督の色紙を頂戴した。
この時は、まさか自分がアニメを仕事にするなんて夢にも思っていない。
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