内乱の予感

 悪い予感はよく当たる。今日はそれを最も実感した日だった。

 ことの始まりは3日前、僕の幼馴染であり、一家から将来の嫁と目され、童貞の狭い人間関係の中で最も近い、一度長野に引っ越しした後私に会いにはるばる東京に蜻蛉返りしたという事実のある女が、インスタのストーリーでベルサイユのばら展に一緒に行ってくれる人を募集していたことである。

 今こそチャンスと私はこの誘いに応じ、ダイレクトメッセージを送った。それから丸3日、返信がなかった。明らかにおかしい。彼氏に束縛されているのか?

 彼氏にダメと言われていた。あまりに辛い。こんな気持ち初めて。ハラハラハラハラ。

 なんとも言えない喪失感が己が身に襲っている。バーに行くしかない。彼女欲しい。

 ここで一つ、自分から離れて自分を見てみよう。今日判明した事実は、別に普段から喋るわけでもない、たまたま地縁的結合があった女に予定を反故にされただけである。
自分、打たれ弱すぎないか?パワプロでいえば、赤特である。今の自分は赤特モリモリ状態だと認識し、この現状を変えるために、アクションを起こすしかない。そう解釈すれば、この苦しみに意味を見出すことができる。二十の夏は過ぎたが、まだ間に合う。そもそも間に合う間に合わないの問題ではない。ズレた間の悪さもそれも君のタイミングなのである。

 次に判断が遅い(鱗滝ボイス)。判断が遅いことによりチャンスを逃し続けてきたが、一度も反省をしなかった。ダメージを受けていないからである。しかし今回は違う。身をもって感じたこの悔しさ。人生は早い者勝ちだということを思い知らされた。この経験が俺を変える。そう信じてやまない。

 いつの日か、この日を思い出して、素直に抱きしめられるようになれればいいな

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