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中学受験 漢字学習のあれこれ 第一回

言うに及ばないことですが、小学生の教育で漢字学習は重要な地位を占めています。

一・中学受験の漢字出題の範囲について
学校説明会では、先生方から二つの基準を聞くことができます。
  「配当漢字の中から出題します。」
  「教科書レベルで出題します。」

配当漢字は、1026字あります。それを学年別に習います。(早いお子さんでは小四の夏には終えていますが、記憶力まかせで、「この言葉は漢字だとこう書く」といった勉強でおわりがちです。)

教科書レベルとは、小学校の使っているすべての教科書に出ている漢字ということです。

二・出題の仕方について。
問題文中のカタカナの箇所を漢字にする出題。
 麻布中、駒場東邦などはこのタイプ。平易ですので一題も落としたくないものです。

漢字単独で出題する学校。
 多くの学校はこのタイプです。

生活上必要性が高い漢字ばかりではありません。
また、基礎的な漢字でも簡単とはいえないものもあります。

「一」を習ったからといって、
一矢、一糸、均一
が読めたり書けたりするとは限りません。


ここで、SAPIX「漢字の要」の構成を見てみます。(配当漢字1026文字は小五の「Aテキスト」の三学期でおわります)

第一:細部ミスに注意すべき漢字。45回(675題)
どのような細部に気をつけるかは、下段に書いてあります。
具体的に言うと「部首に注意」「筆順」「画数」「とめ・はらい」
この箇所をしっかり見て学習するとミスが少なくなると思います。

第二:一文字で問われる漢字。11回(165題)
 一文字で問われるものは訓読み漢字が中心です。また音読みで一文字のものもあります。
訓読み:びる、
音読み:心中おし申し上げます。災害の対策をじる。

第三:字は易しいが意味の難しい漢字。22回(330題)
例文を音読して勉強すべきものです。
例文:非難するつもりは毛頭ございません。

第四:難しい読みの漢字。10回(150題)
例「風情」「内裏」「往生」
慣れて読めれば得点はしやすいかもしれません。

以上が「第一章」となっています。「受験によく出る」などとうたっているわけではありませんが、学習のポイントがおさえられていて、「読んで考えながら」学習するお子さんは大きな成果を挙げられます。
苦手なお子さんは、「音読をして学習する」ことを習慣にしてください。

「目で見て声に出して、耳からもう一度入れる」

「漢字の要」が、難しいお子さんは、(手っ取り早く覚える勉強で今までやってきたお子さんも)
通称「サピ漢」で、調べながら一つ一つ学ぶことが、今後の学習態度・学力の改善・発展に繋がっていくと思います。

また次回

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