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サインを受け取る

最近、2日に1回くらい、早朝に呼び鈴が鳴る音で目が覚める。しかし、それが本当に鳴ったのかどうかが正直良く分からない。朝なので布団から出て確かめるのも面倒だし、いつも聞いている呼び鈴よりも音が小さいように感じるので、もしかしたら空耳なのかも知れない。

インターネットで調べると、早朝、何者かに呼び鈴を鳴らされた経験のある人は意外と多いようだった。単純に故障していたとか、事件が近所で起こって警察が事情聴取のために鳴らしていたとか、泥棒などの怪しい在宅確認かも等々、様々な理由があるようだったが、私の場合、何度も鳴らされたり、ドアを叩かれたりまではしていない。どれにも当てはまらない感じが、尚更不安を増幅させる。もしかしたら自分の頭の中だけで起こっていることかも知れないので、誰かに相談も微妙にしづらい。

どうすればいいだろうかと色々思いを巡らせながら、昨夜唐突にふと「これは何かのサインかも」と感じた。早朝のたった一度の呼び鈴で、それが実際に鳴らされたかどうかに関わらず、確かに私はその都度目が覚めている。何かからのウェイクアップ・コールと捉えると、不思議にしっくりときた。「誰が・何のために」と考えると、相手の意図が分からなくてちょっと怖い気がしたけれど、「私が・何を」そこから感じるかに集中することで、恐怖心は消えていた。そういえば、村山先生も昔おっしゃっていた―人生というものは、何気ない一本の電話や、一見些細な出来事が、大きな変化をもたらすことがあるのだ、と。

そして今朝。呼び鈴がたしかに私の頭の中で鳴ったのが分かった。呼び鈴を「サイン」として捉えられるようになったおかげかも知れない。やはり、何かに気付けと潜在意識が言っているのだと感じる。しかし、その「何か」がいかなるものかについてはまだ良く分からないし、明日は本当に、何者かが早朝呼び鈴を鳴らすかも知れない。でもはっきりと理解したのは、誰が鳴らしたとしても、それは私に対するウェイクアップ・コールだということである。これから起こるであろう世界の変化に、私の何らかの目覚めが必要なのかもしれない。だとしたら、答えは私の中にしかない。

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