アポスティルと公証の違いは？

アポスティルと公証は、文書の法的な承認や国際的な認証を行うための手続きですが、目的や範囲においていくつかの違いがあります。

アポスティル（Apostille）は、ハーグ条約に基づいて導入された国際的な公証手続きです。アポスティルは、公的文書（出生証明書、結婚証明書、司法書類など）が他の加盟国で受け入れられるようにするための認証です。アポスティルは、発行国の裁判所や政府機関が行い、文書の正当性や真正性を証明します。アポスティルが付与された公的文書は、加盟国間で認識され、追加の認証や翻訳を必要としません。

一方、公証（Notarization）は、文書の正当性や真正性を確認し、公的な証明を行う手続きです。公証人（ノタリー）と呼ばれる法的な権限を持った専門家が関与し、証人や当事者の出席のもとで文書に署名や捺印を行います。公証は、契約書、譲渡書、財産の移転手続きなど、さまざまな文書に対して行われることがあります。公証の主な目的は、文書の信頼性と法的効力を確保することです。

要約すると、アポスティルは国際的な公的文書の認証に特化した手続きであり、公証は一般的な文書の正当性や真正性を証明する手続きです。