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「目が覚めたら乃木坂4期生の○○でした」 第3話

目が覚めたら乃木坂4期生になっており、スマホのスケジュールに従いとりあえず事務所に来ていた××。

??「○ちゃんってば!」

突如誰かに肩を叩かれた。

××「うわぁっ!!」

??「うわっ!大丈夫?ビックリさせちゃった?」

××(あれ、この人って…。)

××「か、賀喜遥香!?」


賀喜「うん、そうだけど…何でフルネーム?」

賀喜が首を傾げる。

××「いや、えっと…。」

××は突如テレビでしか見たことがない賀喜との対面にパニックになっていた

賀喜「○ちゃん大丈夫…?」

××「あの、もしかして、○ちゃんっていうのは俺のことですか…?」

賀喜「俺…?」

××「あ、私」

賀喜「そりゃそうでしょ、というか、何で敬語…?」

どうやら今の自分は○ちゃんと呼ばれているらしい。

よくよく考えれば、人間が変わっているのだから名前が××のままなわけがない。

どこかのタイミングで今の自分の名前を確認しなければ。

賀喜「こんなとこで立ち止まってどうしたの?遅れちゃうよ?」

そういって賀喜は自分の手を取って走り出した。

××「あ…。」

躊躇わず自分の手を掴んだ賀喜に驚く間もなく、手を引かれ走り出す。

ビルに入り、エレベーターに乗り込んだ。

賀喜「ところでさ、どうしたのその格好…?」

××「え、変?」

××は自分の服装を賀喜に見せつけるようにして、自身も己を眺める。

××が選んだのはデニムの上着にジーパン。スポーツシューズ。

無難な服装にしたつもりだが…。

賀喜「なんか、服の趣味変わった?」

××(元々のこの人はこういう服でレッスンには来なかったか…。)

賀喜「で、服装もだけどさ…。」

そう言いながら賀喜が手鏡を取り出し見せてくる。

××の髪はハネにハネまくっていた。

××(げ、クシかけたんだけど!?)

男の頃はクシを頭に一周させたら大体髪は整っているのだが、女はそうはいかないらしい。

鏡を見て念入りにやるべきだったか…。

賀喜「よっぽど急いでたんだね、直してあげるから向こう向いて。」

賀喜がクシで髪をとかしてくれる。

やはり何年も女をしているだけある。

コツでもあるのか、手際よく髪がとかされていくのがエレベーターの鏡で確認できた。

××「あの〜、賀喜さん」

賀喜「うん…?」

賀喜が眉をひそめる。

××「賀喜ちゃん」

賀喜「んー…。」

××「遥香ちゃん」

賀喜「うーーん…。」

××「かっきー」

賀喜「うん!」

賀喜が満足気に頷く。

××「おれ…私のフルネームわかる?」

賀喜「○○ ○○でしょ、そのぐらいわかるよ。どうしたの急に?」

××「へぇ〜そうなんだ…(小声)」

賀喜「…?」

どうやら今のこの自分は○○ ○○という名前らしい。○ちゃんというのは下の名前○○からきたニックネームのようだ。

※以下××を基本○○と表記します

やがてエレベーターは一つの階に止まった。

賀喜は○○と再び手を繋いで一つの部屋の扉を開ける。

その中には…。

第3話 終 つづく

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