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HSP 敏感すぎるあなたへ。①

必要以上に人に気を使って疲れてしまう。

ちょっとしたことで落ち込んでしんどくなってしまう。

人の目が気になって無理して優等生を演じてしまう。

僕にとって、この社会はとても生きづらいものでした。

普通の人なら簡単に出来ることで異常にエネルギーを使って、いつも精神的に疲れ果てていました。

上手く生きられない自分を責めて、自己嫌悪に陥ってしまうこともありました。

そんな時、自分の生きづらさと向き合う為に、人の心に関する本をたくさん読みました。

その中で、「HSP」という概念を初めて知りました。

自分の生きづらさの原因が分かったような気がして、心がすーっと軽くなったのを覚えています。

生きづらいのは、僕がHSPだったから。

今回は、敏感すぎてしんどい人が少しでも生きやすくなる為の文章を書きました。

この文章があなたの心の支えになることを祈っています。

1、HSPとは

最近は、HSPという言葉を以前よりもよく聞くようになってきたので、知っている方もいらっしゃると思いますが、HSPとは何かという説明からさせてもらいますね。

HSP(Highly Sensitive Person) とは、「とても敏感な人」のことです。

普通の人よりも刺激を受けやすく、感受性が豊かで、繊細な面があります。

アメリカの心理学者のエレイン・N・アーロン博士がご自身と同じように繊細で敏感な神経を持つ人たちを観察して見つけ出したのがこの概念です。
1996年に『The Highly Sensitive Person』という本を出版し、世界的に大きな注目が集まるようになりました。

HSPはちょっとしたことでも敏感に反応してしまったり、非HSPなら気にしないようなことが過剰に気になってしまうため、疲れやすかったり、生きづらさを感じやすい傾向があります。

程度の差はありますが、世の中のおよそ5人に1人は、HSPだと言われています。

ここで重要なのは、HSPは病気などではなく、その人が生まれながらに持っている気質だということです。

鈍感な人がいる一方で、あなたはたまたま敏感な人として生まれてきた。
ただ、それだけのことなのです。

しかし、今の社会は、HSPに多い「控えめで物静かにゆっくりと物事を熟慮するタイプ」よりも、「外向的でタフで行動力があるタイプ」の方が評価されやすい社会です。
さらに、HSPは社会全体の20%ほど存在しますが、残りの80%は非HSPです。

その為、HSPの人は鈍感な人たちに囲まれて、自分に欠陥があるのではないかと感じたり、心を許せる人に出会えず孤独を感じたり、無理して順応しようとして疲れ果ててしまったりするのです。

2、HSP診断

自分がHSPに当てはまるのか分からないという人もいると思うので、HSP診断チェックリストを紹介します。

全部で24項目あるので、当てはまる項目が何個あるか数えてみてください。

1、人の気分や感情に左右されやすい
2、自己嫌悪に陥りやすい
3、自分よりも他人を優先することが多い
4、痛みを感じやすい
5、大人数の集まりが苦手
6、周囲の小さな変化にも気が付きやすい
7、びっくりしやすい
8、人混みが苦手
9、芸術や音楽に心を動かされやすい
10、小さな失敗にいつまでもくよくよしてしまう
11、同時に複数の業務を進行することが出来ない
12、初めての環境に馴染むのに時間がかかる
13、何かをする時は丁寧に行う
14、優柔不断である
15、自然の中にいると心が落ち着く
16、行動する前によく考える
17、人に本音を話すのが苦手
18、疲れやすい
19、人の気持ちが良く分かる
20、涙もろい
21、想像力が豊かである
22、緊張しやすい
23、一人でも楽しめる
24、一日の中で考えごとをしている時間が多い

当てはまる項目が14個以上あると、HSPである可能性が高く、当てはまる項目が多いほど、その性質が強くなります。
ただ、当てはまる項目が少なくても、その度合いが非常に強い時には、HSPの可能性があります。

※この診断結果は、HSPかどうかを確実に判断出来るものではありません。
あくまで、参考程度にお考えください。

3、HSPの性質と特徴

HSP診断をやってみて、自分はHSPかもしれないと感じた人も多いと思います。

ここでは、HSPの性質と特徴を見ていきましょう。

HSPの根底には、次の4つの性質が必ずあるとされています。

・深く処理する
・過激に刺激を受けやすい
・感情の反応が強く、特に共感力が高い
・繊細な刺激を察知する

また、精神科医の長沼睦雄先生によると、HSPに共通する特徴として、次の6つのものがあげられています。

1、刺激に敏感すぎる
2、心の境界線がもろい
3、疲れやすい
4、人の影響を受けやすい
5、自責や自己否定が強い
6、予感や直感が強い

参考:『敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本』
(長沼睦雄 著/永岡書店)

HSPは、これらの性質や特徴から、ほかの人と違うと感じたり、生きづらさを感じることが多くあります。

また、自己肯定感の低さや繊細さ、疲れやすさから、うつ病などの精神疾患へと繋がるケースも見られます。

ここで重要なのは、HSPは持って生まれた気質なので、努力すれば完全になくなるというものではないということです。

あなたはこれまで、周りのみんなに合わせる為に、本当の自分を抑圧してきたのかも知れません。

世間のいう「普通」に順応しようと、ずっと無理をしてきたのかも知れません。

無意識のうちに、自分の中のHSP気質を無くして、自分じゃない他の誰かになろうとしていたのかも知れません。

しかし、HSPは、欠陥でも甘えでもなくて、あなたの大切な個性であり才能なのです。

まずは、自分の抱える気質について知っていく必要があります。

あなたを生きづらくしている原因と向き合う必要があります。

その上で、それらを受け入れて、自分らしく生きられる場所を見つけなくてはいけません。

無理して自分を変える必要はないし、人と違う自分を責める必要も全くないのです。

4、HSPの強み

HSPには、敏感すぎるがゆえの強みもたくさんあります。

心理療法士のイルセ・セン先生によると、HSPの強みとして、次の7つのものがあげられています。

①一度に多くの情報を吸収出来る
②音や匂いなどの微細な違いも察知できる
③ゆっくり深く多角的に考えられる
④とても慎重で、危機管理能力が高い
⑤共感力が高く、気配り上手
⑥誠実で、責任感がある
⑦想像力が豊かで、内的生活が充実している

参考:『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』
(イルセ・セン著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

このように、HSPは自分の強みが活かせて、自分に合った環境であれば、とても高い能力を発揮することが出来ます。

逆にいうと、流されるままに生きたり、周りの人に合わせて生きていると、自分の才能が発揮されず、ずっと生きづらさを感じながら生活をすることになってしまいます。

そうならない為にも、自分の一番の強みは何なのかということや自分の居心地が良い居場所は何処なのかということを徹底的に考える必要があります。

僕は、「人の気持ちに寄り添う」ということに関しては、誰にも負けない自信があります。

これは、自分がHSPだからこそ出来ることです。

生きづらさと引き換えに手に入れた僕の最強の武器なのです。

あなたにも必ず、HSPだからこそ出来ることがたくさんあります。

強みを知って、あなたが輝ける場所を見つけて欲しいのです。

そうすれば、きっと「自分はHSPで良かった」と思える日が来る筈です。

5、終わりに

ここまで読んでくれて、本当にありがとうございます。

この記事で一番言いたかったのは、「世間の言う普通なんてどうでもいいから、自分らしく輝いて欲しい」ということです。

HSP気質の人は、これまでとても生きづらかったと思います。

よく頑張りましたね。

これからは、少しづつありのままの自分を認めて、自分が生きやすい環境を探してください。

そして、実は同じようにHSP気質を持った仲間がたくさんいるということを忘れないでください。

『あなたの輝ける場所は必ずあります』

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HSPについての記事は、長くなりすぎると読んでくれる人も大変だと思うので、続編に分けることにしました。

次回の記事では、HSPに向いている仕事とHSPが楽に生きる方法についてお話します。

では、また次の記事でお会いしましょう。




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