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ALLYOURSと僕 第一章初来店

今回は、私の大好きなオールユアーズについて書きます。きっとすんごく長くなるので何個かに分けたいと思います。

2017年某日。あれは確か大学1年の夏頃だったような気がする。とりあえず暑くなったからジャージ以外の私服を買おうと適当にイオンをぶらつき渋々夏服を買い終えた大学1年ころだった。全然気にいる服がない。しかし長袖ではもう耐えられんと仕方なく服を買うことに妙に嫌気がさしていた。

そんな時、Twitterで徳谷柿次郎さんがオールユアーズのファストパスパンツについて呟いていた。取材で日本中を駆け回る生活でも3時間で乾くし適度に厚手で丈夫だよ〜めっちゃ愛用してる〜といった内容だった。
これを見たときこの服はこの人に合ってるんだと思った。嫌々ながら夏服を買った自分と対比的に見えた。

そこから私の手は止まらなかった。
紹介されていたリンクをタップし公式HPに飛んだ。真っ白なページに一言だけIt's ALLYOURSと書かれていた。これがオールユアーズです。シンプルながらに惹きつけられる何かがあった。そこから私は、オールユアーズのページを片っ端から隅から隅まで全部読んだ。オンラインショップも全商品チェックし、ブログも過去の記事全て読んだ。AからZまでの頭文字をとった商品紹介やクラウドファンディングに挑戦していること、何やら社長が2人いて少数精鋭のチームであること、共犯者募集なる物々しいキャッチコピー、作っているのは次の当たり前をつくる服、全てはあなたを中心にというブランド名、こんなにひとつのサイトに滞在したのは初めてだった。でも全てが僕に刺さった。

ずっと部活をしたり制服を着たりで、私服にこだわりがなかった私が初めて服に興味を持った。水を弾くパーカー、ハイキックができる柔らかジーンズ、3時間で乾くチノパン、汗の匂いがしないTシャツ、脇汗が染みないシャツ、キャッチーでありそうでなかった意味のある服の数々。機能性が高いだけじゃない、意図があって意味を持たせてある最大限ストレスなく人に寄り添った服。知れば知るほど絶対にこのブランドの服を買うと心に決めていた。

そんなセンセーショナルな服への目覚めを経験したものの、山形から東京へ行く機会はなかなか訪れず、早くも10カ月の月日が流れた。
2018年6月。RADWIMPSのライブに当選し、東京に遊びに行くことにした。慣れない東京の電車を乗り継ぎ、池尻大橋駅に着いた。大きな道路の上に高架橋のようにまた道路があり、何台もの車が走っていたのを今でも覚えている。想像よりも住宅街で、迷いながら坂道を登り見知らぬ土地を進んでいくと、真っ白なALLYOURSの暖簾を見つけた。実は見つけた後ちらっと中をのぞいたが、びびって1度何食わぬ顔で通り過ぎている。意を決して中に入ると、1人の小柄な女性が関西弁のイントネーションで「こんにちは。今日は暑いですね。ゆっくり見てってください。」と優しく声をかけてくれた。かわべさんである。実は今日大人買いをしに意を決して万札をたくさん忍ばせてます!とは言えず、緊張しながら「あ、はい。」と素っ気ない返事をした。置いてある服を何気なく触ってみたり、商品タグを見てうおー本物だー!と内心めちゃくちゃ盛り上がっていた。
かわべさんが「どこから来たんですか?」と話しかけてくれたので、「山形からです。Twitterで知ってずっと気になってました。」と答えた。かわべさんはとても驚いた顔をして、「そんな遠くからわざわざありがとう。もういっそ全部着て試してみて!」とフィッティングを手伝ってくれた。実際にパーカーに水滴を垂らしたり、木村さんが2年履いたハイキックジーンズを見たり、かわべさんとこれからライブに行くんですなんて世間話をして、とてもとても楽しい時間を過ごした。結局、ワンスイングパーカーとファストパスチノ、ハイキックジーンズ、キャッチャーTを大人買いした。「ずいぶん意気込んで買いに来てくれたんやな〜ありがとう」とかわべさんは僕に言った。いやいや!服屋さんでこんなに楽しい時間を過ごさせてもらったのは初めてです!最高の買い物ができました!と思った。言ってはない。終始憧れのオールユアーズすぎて緊張は取れなかった。

後日届いた商品たちの中に、かわべさんから手書きのメッセージが同封されていた。ライブに行くと話していたことを覚えていてくれた。ものすごく嬉しかった。こんなふうに服を買ったことはなかった。これまでの服屋さんでの買い物とは一線を画す体験だった。またオールユアーズの服がほしいと思った。オールユアーズのことをもっと知りたいと思った。愛するブランドが見つかったと思った。


ALLYOURSと僕 第一章初来店編でした。

第二章1日インターン編

第二章外伝 山梨発酵マルシェ編

第三章原さんにお呼ばれインターン編

第四章オールユアーズin山形編

第五章LIFE SPEC COOP編

第六章正月餅つき編

と続く予定です。マガジンにでもして連載記事っぽくしてみます。大学生のオールユアーズ愛と大人たちの優しさ溢れるお話ですので、どうかあたたかく読んでください。

ではまた次回。道が交わればまたどこかで。

大体コーヒーか漫画に使います。もし万が一この若造にコーヒーや酒の1杯おごってやってもいいと思う方がいらっしゃるのなら嬉しい限りです。