「これって何?」岡名は1つのぬいぐるみに目が入り込んだ。そのぬいぐるみは黒猫だった。しかし、口と鼻はなく、それからは黒いもやもやが出ていた。「これはまるで…」井辺名は何かを言おうとした。だが、言葉を放つ前にぬいぐるみが飛び乗ってきた。「わ!…」彼女は動かなくなった。眼球は黒くなり、黒目が赤くなった。しかし、一番目に入るのはあの徐の周りが影のように暗くなったのだ。あのぬいぐるみと同じで。だが、ぬいぐるみは普通の黒いぬいぐるみに戻り、地面に落ちていた。
彼女は少しすると立ち上がり、ゆったりゆったりとどこかに歩いて行った。
ちょうどその時、3人は様々な理由で何かを察した。しかし、3人とも始めは非科学的だと思い信じることはなかった。しかし、あまりにも非科学的なことが起きすぎて現実主義者から抜け出し始めてしまった。しかも井辺名は空を飛んだりもできたのだ。これが現実でないといえば何という。マジック?それならあの神はいったい何者だ。彼は背中に寒気を伝えるほどの実力を持ていた。あれが普通の人間というのならおかしすぎだ。彼は消えることもできた。あれはマジックでも不可能。しかもあんなに硬い壁はこの世に存在しないはずだ。科学的には。ということはこの世に非科学的人物も存在するということだ。なので信じ、言われたとおりにした。
「ここは…」3人は同じ場所にたどり着いた。そこには前と同じ、小さい戸があった。だが、今回は黒いドアだった。とても黒く、地獄へつながっている戸だといわれても不思議に思わないだろう。3人はもう非科学的なことを信じてしまったのだから。
「入るしか…ないよな」3人は恐る恐る入った。中には外から見たよりも大きな場所で、真ん中には…岡名が突っ立っていた。「岡…」忍座先生が走っていこうとしたとき、忍差と金木が肩をつかんで止めた。「岡名は…何かがおかしい」金木は岡名をじっと見た。だが、岡名は完全に無反応で立っていた。まるで意識がないかのように。「岡名」金木はいったい何が起きているのかわかっていないが、とにかく岡名がおかしいことは分かった。「あの方は…死神にやられている」後ろで誰かの声が聞こえた。後ろを見ると、すぐに誰かが分かった。「お、お坊さん?」あの不思議な服装と完全に頭をそっていることからしてお坊さん以外に考えることができなかった。「彼女は呪われています。」3人は驚いた。「呪われているって…どういうこと」忍差は非科学的なことを少しは信じるようになったが、呪いはまだ信じがたかったのだろうか、彼女はそのお坊さんをにらみつけた。だが、そのお坊さんは全くひるまなかった。誰かににらまれていても。今まで訓練してきたかのように。彼は話を続けた。「彼女はどうやら死神に呪われたらしい。奴自身が楽しむためだろう。そして少ししたら…あの方は死ぬだろう。」お坊さんは少し暗く言った。「それならその呪いを解除する方法があるんじゃ…」金木は額に一粒、水が流れていた。彼は焦っていたのだ。彼女が死ぬと聞いた時から焦り始めた。
「確かに方法はある。だが、その方法にはある悪い意味がある。それは…」彼はついに目を開けた。
私を倒してみなさい
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