見出し画像

「おおッ!」僕は今、空中に飛んでいる。いったいどうやっているのかはわからない。だが、飛んでいるのは事実だ。「今、どうやって飛んだ?」僕はわからなかった。感覚的にだろうか、それとも…
急に頭痛が頭に来た。地面に落ちる。頭痛は止まらない。痛い。痛みしか感じ取れない。頭を抱えてうなった。急に風がこの部屋を覆いこんだ。止め方がわからない。頭痛もまだ続いている。考えることができない。考えれない。物が飛ぶ、物が壊れる。
「止まって!」部屋が静かになった。風は止まり、物が地面に落ちた。「あ」頭痛が収まった。何かが思い出せた。「ごめん」だが、彼女はなぜか気にしていなかった。どうしてだろう。彼女の下手がめちゃくちゃになった。物が壊れた。運よく…と言ったらいいのかわからないが親は家にいなかった。
思い出せた。何かはわからない。だが、直せる自信がある。僕は地面に手を置いた。「元通りに戻れ」すると、物が浮き上がった。風がまた起こった。だが、今回は少し違った風だ。リバースされた風だった。何もかもを元の場所に運んでいった。時間が戻っているかのようだ。風の音がおかしい。しかも何もかも音がおかしかった。完全にひっくり返されているかのようだ。壊れた者は元の姿になり、頭が回らないほどのことが起こった。すごかった。いったい何が起こったかはわからない。だが、すごい。僕はこんなことができたのかと思う。
彼女も目を光らせていた。「どうやって…」僕にもわからない。どうやってやったのかもわからない。いったい何が起こったのかもわからない。わかることといえばボロボロのなってしまった部屋から元通りになったことだけだ。「すごーい」さっきからずっときょろきょろと周りを見ていた少女がついに口を開いた。「あれ」僕の体が歩き始めた。僕じゃない。僕は止まろうとしている。なのになぜか歩いている。勝手に歩いている。止めようとしても止まらない。
歩き続けた。止まる気配はしない。「…」声も出なかった。顔も曲がらなかった。まるで誰かに乗っ取られているかのようだ。何かにつかまろうとしても体が言うことを聞かない。
そのまま歩いていると学校まで来た。正門から中に入ると靴箱の場所まで歩いて行った。
そこで動かなくなった。というか自由を取り戻した。どうして靴箱なのかもわからない。だが、何かの記憶が送り込まれてくる。「なんだ…?」記憶が頭の中に流れ込んできた。懐かしい記憶だ。記憶の持ち主は…僕だ。こんなことをした覚えがない。何一つ知らない。なのにさっきの少女が記憶にいた。昔から知っていたということなのだろうか。「なんで…」どうしてこの記憶が流れ込んでくるのかもわからないが、一番わからないのはどうしてこの記憶を失ったのかだ。一番最後、途切れたところでは普通に立っていた。急に記憶が途切れた。どうしてかはわからない。「ねえ」僕は後ろにいる誰かに聞いた。というか何かかもしれない。「どうしてここ?どうしてここで記憶が戻ってきたんだ」後ろから声が聞こえてきた。なのにどんな声なのかがわからない。まるで言葉だけが流れ込んで来ているかのようだ。
「ここはある人物と出会った大切な場所だ」

ろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!