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「助けてー!」俺は数百匹のアングリーバッドに追われていた。「ねえソウル、捕食者以外に何かない?」ソウルは俺が聞いてから数秒後に答えた。『アングリーバットから習得したスキル、仲間音波があります。これを使えばバット類には仲間だと思われます』俺はそれを使おうかと思ったがあることに気がついた。「それじゃあアングリーバッド達が返っていっちゃうじゃんか!」その方法はだめだ。帰られては困る。どうにか全員を捕まえる方法を考えなければ…
その時にいい方法を考えた。俺は形を変え、蝙蝠のような羽を俺の後ろにつけた。その次には町の近くめがけて飛んでいった。アングリーバットは飛べるので軽々と追いかけてきた。このまま飛んでいれば飛ぶのに慣れていない俺のほうが先に死ぬだろう。まあ攻撃を受けたことがないのだが。
俺は壁の外側に舞い降りると自分の分身を作った。そっちは普通のスライムだ。捕食者を持っていない、ただの物みたいなものだ。
大急ぎで国の中に入り、アングリーバットの死体を運んで切れる人を大量に集めた。
外に出るとまだ俺だと思って俺の偽物にたかっていた。とても不気味だ。俺はどうにか挑発できるかと色々試したが無理だった。なので突っ込むことにした。どうにかあの偽物を取り込むことができれば俺に攻撃が向くだろう。入っている間にもどんどんアングリーバットの死体を吹っ飛ばした。全員はそれをせっせと国の中に運んでいった。やっと俺の分身を取り込むことができた。すると全員視線が俺に向き、俺にたかってきた。普通にプリンを食事するかのようにどんどん捕食できた。問題はたった一つだ。不味い。めちゃくちゃ不味い。吐き出しそうにはならなかった。どうせ俺は口がないからだ。目もない。
仕舞いにはめんどくさくて俺の中にあったアングリーバットを全て吐き出した。これは俺が気絶するかもしれない。だが、手っ取り早かったので実行した。全部を一気に捕食するのだ。
この案を考えたのはもちろん俺だ。だが、ヒントをくれたのはソウルだった。ソウルが『津波』といったことでこの考えを思いついた。考えは簡単だ。実行するのも簡単だが、俺の食事に大きくかかわるかもしれない。だが、津波のようにすべてのアングリーバットを取り込めば一気に捕食できると思った。これはいやだったが手っ取り早かったので実行した。というか実行してしまった。
俺はそれから5時間ほど地面に転がっていた。記憶はあったが動く力がなかった。俺はすべてのアングリーバットを吐き出すとまだましになった。「なあ、ソウル」おれはソウルを読んだ。『はい、捕食者で捕食することが可能です』俺は無い首をかしげた。『訊こうと思っていた質問は「どうやったらこの腹痛をどうにかできるか?」ですよね』俺はすぐにわかった。心を読まれた。「お前、心を読めるの」頭の中でエッヘンという声が聞こえてきた気がした。「ちょっときもいんだけどな…」仕方なく言われたことを試してみた。「俺の腹痛を捕食すればいいんだな?」返事はなかった。
「捕食者」

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