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府野火ふのび健太けんた
石野いしの葉波はなみ
舩場氏はなばし幸四郎こうしろう
堀野過ほりのかすぐる

「とにかくここで生き抜くことをままずは考えよう」皆同意した。
僕たちはそろって歩いていった。
その場所は一生続く広場のようだった。
ただ、生き物はすべて死んでいるかのような場所だった。
僕たちが歩いていると、一本の道が見えた。
まるで、別れろと言っているかのようだった。
だが、僕たちは右を選んだ。
右を歩いていると、後ろから光が消えた。
後ろを見るとそこには道がなかった。
まるでさっきからあったかのような壁だった。
僕たちははめられたのだとすぐにわかった。
数秒後には地面や壁、天井がうにょうにょした肉になった。
どうやらそこは生き物の腹のようだ。
僕は悟った。今は、何よりもやばい事態なのだと。
ちょうどその時、気が付いた。石野がいなかった。
「…おい…なんだ…あれ…」幸四郎が震える手で指をさした。
そこには石野がいた。
だが、もがいていた。
舌のようなものに巻かれて。
「助けて!」彼女は僕たちに叫びかけた。
僕たちは大急ぎでそこに行き、舌をはがそうとした。
「滑りすぎる!」だが、少しずつ緩まり始めた。
「もう少しでとれるぞ!」
もう少しで助けることができそうなとき、ある恐怖を抱くことが起きた。
彼女は悲鳴とともに暗闇へと引きずられていった。
「…」僕は声が出ずに、立ちすくんでいた。
「い、石野…」幸四郎は口をぱっかりと開けたまま立ちすくんでしまった。
「そ、そんな…」俊は地面に跪いて奥を見ていた。
「追うよ!」僕は二人のことをかまわず、駆け出した。
とにかく石野を見つける必要がある。
奥に行くにつれて暗くなった。
まさに地獄という名がぴったりの場所だ。
だが、このトンネルは一生続いていた。
僕はだいぶ疲れてきた。
一度息を取り戻すために座っていると、遠くから幸四郎と俊が来た。
「追いついたんだ」僕はかけていこうとしたとき、何かおかしいことに気が付いた。
「どうしたんだ?」僕は目を細めた。
夜奥見ると、おかしいところが見つかった。
彼らの歩き方だ。
ゾンビのように歩いていた。
「やばい!」僕は逃げ出した。
とにかく遠くまで逃げることにした。
さっき休んでおいてよかったと心の中から思った。
逃げきると、また休んだ。
だが、今度は休むことができないようだ。
今度は行先からも知らない人がゾンビ化して歩いてきた。
僕は少し疲れていたが、ジョギングほどの速度で走った。
本気で走れば先に待ち構えられていても止まることができないからだ。
この地面は滑る。
生き物の地面だからだろう。
僕は走り続けた。
すると、やはり前からさっきのゾンビが現れた。
迷いもなく、僕は彼らを蹴飛ばして進んだ。
ゾンビが起き上がるのは少し時間がかかり、走る様子もない。
そのまま走っていると向こうから本当の幸四郎と俊が現れた。
「逃げろー!」僕は彼らに叫んだ。
彼らは意味が分からなかったが、とりあえず僕と一緒に走り出した。
数秒後にはどうしてそういったかの意味が分かった。
後ろからゾンビがゆっくり通ってきたからだ。
遅かったが、厄介だった。
この先には行き止まりがある。
その後のことを考えないといけない。
もしもかなが得ることができなけらば…
僕はつばを飲み込んだ。
僕たちはゾンビたちの餌になる。

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