速く走りたいので、スピードに極振りしました(51)
「ねえねえ、」穂香(ほのか)(ゲーム内ではココミ)は昼休みに私の席まで来た。「もうイベントは終わったけどどうやらナギトさんが勝ったらしいよ」私は思い出した。
「そういえばあのドラゴンが大量に倒してたからね、まだ残してたんだ」私はナギトさんのことを考えると当たり前に思えた気がした。
「まあもう終わったことなんだし…それと大切な話がある。学校が終わったら入ってね」層だけ言うと彼女は自分の席に戻っていった。「?」
「入ったけど…どうしたんだろ」私は学校が終わると部屋に戻り、VRを装着した。「あ、いたいた。話があるからちょっとついてきて」私はココミについて行くと私たちの家、『桜の木』まできた。
そこには全員がそろっていた。「あれ、なんでナギトさんまでいるの?」ナギトさんは一人でうろついているって聞いたけど。「いや、これは大事なことだったからね、ちょっとお邪魔させてもらっているよ」彼は笑いかけてきた。「それならいいけど、いったい何の話?」その言葉に3人がが反応した。「なんでまだ知らないんだ!」「まだ知らないのかよ!」「なぜまだ知らないの!?」私は3人の威力に押され、後ろに下がった。
「そういえばまだ話してなかったね。入ったら戻ってくることのできない洞窟を。カナデ、説明できるかな」カナデはうなずき立ち上がった。
「僕たちが話している洞窟というのは名前からして不気味な無限牢獄。入ればもう戻ってこれないという場所だ。この中には全く別の世界があり、そこに入ればもう死ぬまで戻ってくることはない。戻ってくることができるのは一番奥にいるラスボスを倒すことが条件だ。だがそのボスは体力がほぼ無限にある。しかも1秒間に100万ほどの体力を回復する。とても早く、透明になることができるという。まるで最強だ。倒すのも苦労する。だが、弱点は勿論ある。その部屋のどこかに小さな生き物がいるはずだ。ずっと透明でつばしっこいが体力は1しかない。だが、その小さな生き物は見つけることが苦労だ。小さすぎて透明じゃなくても苦労するっていうのに透明というのはほぼ見つけるのが不可能。ボスの穴から出ることがないころはまだましだ。ほとんどの人は入らないが、入った人は戻ってこなかった。そして僕たちは入るかどうかを話していた時だ」
彼が話し終えると皆は黙り込んだ。「まあ入るしかないでしょ」私はそのまま立ち上がり、突っ走っていった。
「ねえ花見、その洞窟はどこにある?」僕は花見の指示に従い、洞窟までたどり着いた。「うひゃー、本当に怖そうな洞窟だな」私はとりあえずほかのみんなを待った。
待ち、待ち、待ち続けた。だが、皆はなかなか来なかった。1分ほど待ち、まず来たのはナギトさんだった。「お前、本当に速いな。気が付いたら消えてたぞ」私はそっぽを向いてつぶやいた。
「壁を突き抜けてきたからね…」花見の指示に従うと、壁を突き抜ける羽目になったのだ。速すぎて壊さずに進めたが、めちゃ怖かった。次にはココミ、カナデ、コナミさんと順番に来た。
「「「本当に速い…」」」3人は同じことを同時にいった。
「そ、そうかな???」私には全く自覚していなかった。
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