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速く走りたいので、スピードに極振りしました(39)

「あいつが…現れたのか…」ナギトさんは森の中をのぞいた。向こうでは足が見えた。しかし、その足は30人ほどでぐるりと囲むことができそうな大きさだった。「あいつって誰?」ココミはナギトさんにささやいた。「あれは名がない。毎回イベントでは毎回1度だけ巨大なボスが出される。でも忠告されないからほとんどの人は知らないよ」ナギトさんは茂みに隠れた。「集団行動でも倒すのは大変なほどだ。だが今回も同じとは限らない。もしかしたら簡単に倒せるかもしれないし体力がほぼ無限にあるかもしれない。時間内の間生きていればいいから隠れる人もいて、倒せばレアアイテムをゲットできると思って立ち向かった人もいいた。だけどすべての人は倒すのに失敗し、体力は少し削ることしかできなかった。倒せたのはこの世でたった一人、」「おれだ」というと思ったが、彼は意外なことを言った。「このゲームで抜群1位のお方だ。」彼は昔のことを思い出していた。「でもナギトさんが今は抜群1位でしょ?」ココミは分かっていなかった。“今は”、ナギトさんが1位だということを。「そのお方は無敵だった。しかもこのゲームを最初に遊び始めた人なのだ。彼は小刀を選び、体力は全くなかった。でもディフェンスと攻撃が最強だった。座っていてもすべての人間と立ち向かえるほどだ。彼は最強になってから体力が1も減ったことがなかった。しかし、ある日のこと、ボスを見た。彼の知らないボスを。そのころからあのボスは生まれたのだ。皆はそのボスを不明者と呼んでいた。彼は不明者を1度きり、体力を5分の1減らした。彼は始めて体力が10減った。しかし、残りの体力はまだ90あった。普通なら体力が減ると悲しい気持ちや焦ったりすぐが、彼は嬉しかった。何カ月の間、攻撃を受うけることができなかったからだ。それから何カ月、何十カ月もの間、彼はボスを探し、倒していた。それで毎回1度だけ攻撃を受け、その時にどのぐらい体力が減ったかを記録していた。それを続けていると、周りから『不明者攻撃記録者』という名前や、簡単には『不明者殺し』と言われていた。しかし、ある日突然彼は消えた。いったいどんな理由かわからない。だが、その日から彼は見当たらなくなった。彼が消えたので不明者は人を倒し、抵抗するすべがなかった。しかし、それに引き換え、ある人物が出てきた。そこまでは見ないが、『ライトスピード』というあだ名をつけられた人だ。というか人なのかもわからない。その人物は完全にスピードはで、誰も見たことがないだとか。その人物はボスを突き抜けただけで不明者は大ダメージを受けた。バグなのかただ攻撃しているのかわからないので、彼をゲームから追い出すことができなかった。彼が出てきてから不明者に倒された人数は減り、助かっていた。しかし、不明者殺しが消えてからぴったり1年後、彼も消えたのだ。まるで毎年その日にクリエイターはそういう人物を探しているかのように。そしてそれからももう1人だけ見つかった。彼はすべて防御に入れていて、のろまだし攻撃をしたことはない。だが、ある特殊な能力をゲットしていた。彼は攻撃を受けるとその攻撃を相手にコピーして返すことができる。だから彼の防御力で彼はすべてのボスを倒していた。しかし、その男も同じ日に消えてしまった。3人はすべて違う年だが、同じ日に消えたのだ。」ナギトさんは近づいてくる不明者を眺めながら言った。
だからもう、不明者殺しは存在しないんだ。でもその3人はこのゲームで一番最強だし、一番最初の人物は誰一人対抗できなかったんだ。

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